館ノ岬と元和台



国道229号線をはしると数多くの有名無名な岬を通過していきますが、その中でも最も特徴的な岬が館ノ岬です。地層の浮き出た海岸段丘は白く美しくはっとさせられるものがあります。地中海の海岸線のようだとかグランドキャニオンのようだとか書かれている紹介も目にしますがそれは言い過ぎにしてもなかなかのものです。

館ノ岬を国道はトンネルにて貫きます。現在の国道のトンネルは新しいトンネルで、以前のトンネルはさらに海側を通過していました。新トンネル入口から脇に入りすぐのところに昔のトンネルの入口の跡がありますが残念ながら坑口は封鎖されています。地形図からはさらにそれ以前の旧道が大きく内陸側に迂回していた様子をうかがい知ることができます。



館ノ岬からさらに北にしばらく行くと元和台と呼ばれる高台があります。ここも海にわずかながらせり出した地形になっていて先端は突符岬の名前もついていますが一般的にはあまり岬名で呼ばれることはありません。高台は比較的平坦になっていて小さな集落があり岬の影を利用した漁港がぽつんとあります。

加えてここはささやかながら観光開発が行われていて気持ちのいい芝生が岬の高台の上には広がっています。年季の入ったレストハウスがありそれもなんとなく風景に調和していますが味の方は未確認。芝生の上には海賊船の遊具があり子供と訪れるにはいい所かもしれません。

道の駅はレストハウスから少し離れた北側にありトイレと小さな売店があります。乙部町の案内パンフレットも置かれています。



北海道旅情報巻頭  3-9.ぐるり海岸線紀行
館ノ岬と元和台