悲しみの百人浜



広尾からトンネル、覆道の続く黄金道路を抜けほっとできるのが庶野の集落です。庶野から国道はえりも市街までえりも岬を経由せず丘陵地をショートカットするのですがえりも岬へはこの百人浜を通っていくことになります。今までの風景とは一変して砂浜海岸が広がりほっとできる場所で小高い丘には展望台があったり休んでいくのもいいでしょう。



しかしこの温和な砂浜には悲しい歴史があるのです。えりも岬は海の難所で海難事故が絶えない場所でした。かつてこの沖で南部藩の御用船が転覆したのです。その船の乗組員はこの百人浜になんとか流れ着いたのですが飢えと寒さにより多くの人が命を落としたといいます。その霊を鎮めるために一石一字塔が建てられたのですが最初にこの慰霊碑を建てた人が誰であったのか定かではありません。

砂浜に遮られるかのように悲恋沼という名の海跡湖があります。周囲には散策路もあり高山植物、海浜植物の宝庫として知られています。



(地域別情報4-7-2.襟裳岬周辺に地図と周辺案内があります。)


北海道旅情報巻頭  3-9.ぐるり海岸線紀行
悲しみの百人浜