襟裳岬と風の館



襟裳岬は今では北海道を旅する中でどうしても後回しになりがちな岬です。主要な観光ルートから外れていてあえてここを目指さなければ行くことはないでしょう。しかしながら襟裳岬は昔の観光ガイドを見ても必ず項目として挙げられてきた歴史のある観光地なのです。昭和49年に森進一の歌謡曲「襟裳岬」がヒットした際には特に多くの人を集めたことでしょう。そしてその時には苫小牧-(日高本線(急行えりも))-様似-(国鉄バス)-襟裳岬-(国鉄バス)-広尾-(広尾線)-帯広という経路も使われていました。

襟裳岬は非常に風が強く、濃霧も多い場所ですが、現在は「風の館」という施設があり、室内から快適に襟裳岬を望むことができます。風の館では風速25mの風を体験できるコーナーもありました。



「風の館」の展望台にはテレビ望遠鏡が設置されていました。岬に岩礁のゼニガタアザラシも観察することができます。



岬は太平洋に突き出ていて岩礁が遥か沖合いまでのびています。岬の先端まで歩いていくこともできます。



襟裳灯台は明治22年に設置されたもので一度戦争で壊されましたが復旧し現在に至ります。かつては灯台の関連施設がここには立ち並んでいました。草野心平の詩ではこの灯台は「道南端の白チョーク」と比喩されています。



襟裳岬の入口には広い駐車場と土産物店数店が並んでいます。



北海道旅情報巻頭  3-9.ぐるり海岸線紀行

襟裳岬と風の館