大谷沢炭鉱と大谷沢人工ダイヤ合成ドーム



大谷沢炭鉱煉瓦遺構



赤平市大谷沢は今では完全に森に還ってしまっていますが炭鉱と戦後開拓集落があった場所でした。昭和31年三井芦別鉱業所福住坑として開鉱し、昭和36年に北振大谷沢炭鉱に引き継がれます。その後昭和37年に平岸大谷沢炭鉱となり昭和41年閉山。隣接地に昭和40年に平岸栄炭鉱が開鉱しますが昭和43年に閉山。大谷沢から炭鉱は姿を消しました。



ほとんど炭鉱跡地の施設はないものと思いながら林道を通っていると川沿いの空き地に煉瓦や石垣が見えてきました。煉瓦の遺構は半地下に近いので坑口なのでしょうか。



山を見ると不自然な場所から水が湧き出ていました。こちらもかつての坑口なのかもしれません。



さらに進むと住石マテリアルズの大谷沢人工ダイヤ合成ドームが突然出現して驚きました。警告看板には「発破警戒区域につき駐車ご遠慮ください。」などと書いてあり緊張感がはしります。旧住友石炭鉱業の施設がどうしてこの大谷沢にあるのでしょうか。



そしてその横に昭和44年閉校になったと記された旭ヶ丘小学校跡の碑がありました。在校生6人中、4人が平岸栄炭鉱従業員の子供のため、7月28日(6月30日が実際?)に閉校となったとのことです。さらにこの奥には畑と作業小屋があり、今でも少なからずここを訪れる人がいることを教えてくれました。



参考文献 平成21年 北海道炭鉱資料総覧 空知地方史研究協議会



北海道旅情報巻頭  3-1.炭鉱町を旅する
大谷沢炭鉱と大谷沢人工ダイヤ合成ドーム