はじめての障害(ジャンプ)レース
'02 主要障害(ジャンプ)レース結果あんない

 ここでは、02年に行われた主な障害(ジャンプ)レースの結果を案内しております。なお、まるしんの頁の「馬のコーナー」では「競馬を知らない人にもわかるように」のコンセプトゆえ、あえて細かい記述を避けて要点だけにとどめております。
 
レース名 発走日 競馬場
距離など
優勝馬(赤)
2着馬(黒)
三木ホースランドパークジャンプステークス 12月22日(日) 阪神競馬場
3900m直線芝
ビッグハンター
ガンショットシチー
J・G1 中山大障害 12月21日(土) 中山競馬場
4100m直線芝
ギルデッドエージ
メイショウワカシオ
SSS イルミネーションジャンプステークス 11月30日(土) 中山競馬場
3370m芝外回り
ギルデッドエージ
ヒゼンホクショー
J・G2 京都ハイジャンプ 11月9日(土) 京都競馬場
3930m直線芝
メジロライデン
マンボノリズム
SS 秋陽ジャンプステークス 11月2日(土) 中山競馬場
3210m直線芝
ダイワデュール
タイキスティング
J・G3 東京オータムジャンプ 10月12日(土) 中山競馬場
3350m芝外回り
ヒゼンホクショー
テルテルボウズ
J・G3 阪神ジャンプステークス 9月14日(土) 阪神競馬場
3170m直線芝
ミレニアムスズカ
マルカチーノ
豊国ジャンプステークス 8月24日(土) 小倉競馬場
2900m・直線芝
ビッグマキバオー
マルカチーノ
J・G3 新潟ジャンプステークス 8月17日(土) 新潟競馬場
3250m直線芝
オンワードメテオ
ガルフィンドリーム
J・G3 小倉サマージャンプ 7月21日(日) 小倉競馬場
3390m直線芝
ギフテッドクラウン
ヒサコーボンバー
福島ジャンプステークス 7月6日(土) 福島競馬場
3350m直線芝
ガルフィンドリーム
マイネルコンバット
J・G2 東京ハイジャンプ 6月8日(土) 東京競馬場
3300m直線芝
オンワードメテオ
ミレニアムスズカ
J・G3 京都ジャンプステークス 5月11日(土) 京都競馬場
3170m直線芝
ホッコーアンバー
ビッグハンター
J・G1 中山グランドジャンプ 4月13日(土) 中山競馬場
4250m芝外回り
セントスティーヴン(豪州)
ゴーカイ(日本)
SSS ペガサスジャンプステークス 3月23日(土) 中山競馬場
3350m芝外回り
フサイチゴールド(日本)
ミナミノゴージャス(日本)
J・G2 阪神スプリングジャンプ 3月9日(土) 阪神競馬場
3900m直線芝
マグマライフ
イブキマンパワー
淀ジャンプステークス 2月9日(土) 京都競馬場
3170m直線ダート
ヒカリロバリー
マキシマムプレイズ
SSS 春麗ジャンプステークス 2月2日(土) 東京競馬場
3300m直線ダート
ゴーカイ
ダイワウインダム
SSS 牛若丸ジャンプステークス 1月14日(月休) 京都競馬場
3170m直線ダート
サクセスリー
マキシマムプレイズ
府中新春ジャンプステークス 1月6日(日) 東京競馬場
3100m直線ダート
コバノスコッチ
マグマライフ
※ 「ペガサスジャンプステークス」競走の格は正確には「SSS」ではないものの、それに近いので便宜上「SSS」と表記してあります。

ひとくちメモ [S]三木ホースランドパークジャンプステークス
 「断念中山大障害」的な性格をもったオープン特別競走で、'02年最後の障害レース。起伏の激しい中山競馬場のコースに向かない馬、跳びが低くて高さのある障害に向かない馬、大レースで1発を狙うよりは堅実に勝ちを拾っていきたい馬、障害レースで初勝利を挙げたばかりで大一番への挑戦を翌年回しにしたい馬などが集います。
 レース名になっている三木ホースランドパークとは、兵庫県三木市にある馬術施設と公園の複合した施設。馬術の障害飛越競技と競馬の障害レースを連想させたと思われるネーミングです。距離は3900m、最大出走可能投数(フルゲート)は14頭で、実際には10頭が出走、うち8頭が完走しています。スタートからゴールまでの道中飛び越える障害の数はのべ14個で、最後の直線は芝コースを使用、そこには置き障害がひとつ置かれます。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G1]中山大障害
 「華の大障害」と形容される、中山競馬場きっての名物レース。有馬記念(平地芝路線)や東京大賞典(平地ダート路線)とならぶ、障害(ジャンプ)路線の総決算的なレースでもあります。道中には年に2回しか使用されないふたつの大障害「大竹柵」「大いけ垣」が待ち受けており、勝つことはおろか、完走すれば御の字とといわれる過酷なレース。
 距離は4100mで、その道中に障害ジャンプが延べ11回とバンケット(谷)の下り上りが延べ4回あります。最後の直線は芝コースを使用。そこには置き障害は置かれません。最大出走可能投数は16頭で、実際には12頭が出走、うち9頭が完走しています。1着賞金8000万円。

ひとくちメモ [SSS]イルミネーションジャンプステークス
 実績のある馬に有利な設定のオープン特別競走で、中山大障害競走(12月21日実施)に向けた非常に重要なステップレース。年も押し迫り、街にイルミネーションが輝き始めるころ、障害レースも俄然(がぜん)輝き始めます。
 距離は3370mで、その道中に障害ジャンプが延べ11回とバンケット(谷)の下り上りが延べ3回あります。このレースの終盤は平地芝外回りコースを使用、そのコース上(最後の直線を含む)には置き障害が3個置かれます。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には10頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G2]京都ハイジャンプ
 過去の「京都大障害」競走を引き継いだ大レースで、暮れの「中山大障害」競走につながっていくレース。「長距離・多障害・平坦コース」という条件により、スタミナ・飛越技術ばかりでなく、スピードも要求される1戦となっています。道中の目玉は、なんと言っても年に2回しか使用されない「台」状のバンケット(飛び上がり飛び下り台、愛称ビッグスワン)。遠近感に乏しいと言われている馬が、いかにこの障害をすんなり越えるかがカギとなってきます。距離は3930mで、延べ18個(バンケット1個を含む)の障害をジャンプ。これは国内では最多の数となっています。なお、このレースでは最後の直線に置き障害は置かれません。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には8頭が出走、うち7頭が完走しています。1着賞金4000万円。

ひとくちメモ [SS]秋陽ジャンプステークス
 真っ青な秋の空、輝く太陽のもとで行われることを願ってその名が付けられた、暮れの「中山大障害」競走をにらんだオープン特別レースで、「秋陽」は素直に「しゅうよう」と読む。例年このレースは東京競馬場で行われていますが、今年はコース&スタンド改修工事で東京競馬場が使えないため、東京オータムジャンプ競走と同様に、中山競馬場で代わりに行われます。距離は3210mで、道中延べ10回の障害のジャンプと、延べ4回のバンケット(谷)の4回下り登りがあります。最後の直線は芝コースを使用しますが、今回はそこに置き障害は置かれません。最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際には12頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G3]東京オータムジャンプ
 秋まっただ中の千葉県船橋市・中山競馬場で行われる、最近力を付けてきた馬に有利なハンディキャップ戦。例年のこのレースは東京競馬場で行われ「秋のスピード王決定戦」の性格をもっていますが、今年は東京競馬場がコース&スタンド改修工事中で使用できないため、レース名の変更はしない形で中山競馬場で行われます。中山競馬場のコースの性格上、今年はスピードよりはむしろスタミナが問われます。また、中山競馬場は暮れの大一番・中山大障害競走(12月21日)が行われる場所ですので、独特な形態をもつ中山競馬場の障害コースを経験したことのない馬(特に関西所属馬)にとっては「コース適性」を試す場ともなります。
 距離は3250mで、レース終盤は平地競走用のコース(外回り芝コース)を使用、そこに置き障害が3個置かれます。この置き障害を含め、道中のべ11個の障害をジャンプ、加えて馬の体力を消耗させる「谷」の下り上りがのべ3回あります。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には12頭が出走、うち10頭が完走しています。1着賞金4000万円。

ひとくちメモ [J・G3]阪神ジャンプステークス
 兵庫県宝塚市にある阪神競馬場で行われる、秋競馬戦線の始まりを告げる重賞競走。馬のレヴェルがより高い関西地区でのレースで、ここを勝った馬は、その先かなりの大物になっているため、目を離すことはできません。阪神競馬場の障害コースは小回りコースで、設置されている障害も全体的に大きめであるため、スピードよりはむしろ器用さと飛越技術が問われます。距離は3170mで、最後の直線は芝コースを使用、そこには置き障害が1個置かれます。道中のべ12個の障害をジャンプ、フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際に定員いっぱいの14頭が出走、うち12頭が完走しています。1着賞金4000万円。

ひとくちメモ [S]豊国ジャンプステークス
 晩夏の小倉競馬場で行われるオープン特別競走で、9月の阪神ジャンプステークスにつながる、レースの格の割に注目度の高いレース。レース名の「豊国」は「とよのくに」と読み、旧国名の「豊前(ぶぜん)」+「豊後(ぶんご)」、すなわち小倉競馬場の所在する九州北部を指しています。距離は2900mで、最後の直線は芝コースを使用、そこには置き障害が1個置かれます。道中のべ9個の障害のジャンプと、1回のバンケット(山)越えがあります。フルゲート(最大出走可能頭数)は12頭で、実際に定員いっぱいの12頭が出走、うち11頭が完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G3]新潟ジャンプステークス
 去りゆく夏を惜しむように行われる、(主として)晩秋の「京都ハイジャンプ」競走をにらんだ重賞レース。新潟競馬場には障害専用コースが設けられていないため、障害レースは平地芝コース上で行われます。そのため設置される障害は置き障害(ハードル)のみで難度はごく低く、障害レースとしては究極のスピードレース。ちょうど人間陸上の400mハードルに似た感じのイメージ。障害の難度が比較的高く、飛越技術と器用さの要求される小倉サマージャンプとは対極的といえるでしょう。距離は3250mで、道中の障害飛越は計11回。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には10頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金3500万円。

ひとくちメモ [J・G3]小倉サマージャンプ
 障害レースのレヴェルのより高い関西(西日本)エリアの夏を彩るレースで、これが日曜日に行われる唯一の障害重賞(大)レース。小倉競馬場の障害コースは「超小回り」でカーヴがきつく、設置されている障害の大きさも比較的大きいため、スピードよりはむしろ飛越技術と器用さが要求されます。距離は3390mで、最後の直線に置き障害が1個置かれ、道中飛び越える障害の数はのべ10個。それにプラスしてレース中盤にバンケット(山)の上り下りが1回あり、出走馬のスタミナを削ります。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際に定員いっぱいの14頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金3500万円。

ひとくちメモ [S]福島ジャンプステークス
 年にたったの6レースしかない福島競馬場での障害レースの中で最も大きなもの。道中には障害のジャンプが9回、バンケット(山)の上り下りが1回あります。福島競馬場に設置されている障害の難度は高くありませんが、障害が観客席から近い場所に設置されていること、そして「バンケット」が大きなアクセントとなっているため、ライヴで観る(あるいはTVやモニタで視る)価値が非常に大きなものとなっています。距離は3350m、フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には10頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G2]東京ハイジャンプ
 春シーズンと夏シーズンの変わり目を知らせる障害レース界の「スピード王決定戦」。道中のべ13個の障害をジャンプ。このレース専用のコースは設けられていませんが、中盤に設置される3つの障害は、いつもよりも大きいものに差し替えられ、難度がアップしています。距離3300mで最後の直線は芝コースを使用、そこには置き障害が1個置かれます。最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際に目一杯の14頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金5500万円。

ひとくちメモ [J・G3]京都ジャンプステークス
 新緑まぶしい京都競馬場で行われる、本来は最近台頭してきた馬に有利なハンディキャップ戦。道中のべ15個の障害をジャンプしますが、レースの中盤には、このレースと秋の「京都ハイジャンプ」競走の年2回しか使用されない大障害コースが使用されます。すなわちJ・G3というレースの格の割には設定されているコースの難度が高く、過去に行われた3回とも転倒騎手落馬が出ているという、イメージよりもずっと過酷なレースです。距離3170mで、最後の直線は芝コースを使用、そこには置き障害が1個置かれます。最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際に14頭が出走、このレース4回目にして初めてめでたく全馬完走となりました。1着賞金4000万円。

ひとくちメモ [J・G1]中山グランドジャンプ
 日本における障害レース界の祭典で、世界唯一の国際招待形式の、そして世界最高賞金額の障害レース。距離は4250m(国内競馬最長距離)で,のべ12個の障害(そのうち年2回しか使用されない大障害が2個)をジャンプ,レース終盤は芝外回りコースを使用,そこには置き障害が3つ(そのうち最後の直線には1つ)置かれます。最大出走可能頭数(フルゲート)は16頭で、実際に16頭出るはずでしたが、レーススタート1分前になってから鼻血を出ししたために急きょ1頭がキャンセル、残りの15頭がレースを走って全馬無事完走しています。1着賞金8000万円。

ひとくちメモ [SSS]ペガサスジャンプステークス
 国際大レース「中山グランドジャンプ」競走を見据えたオープン特別競走。このレースには「中山グランドジャンプ」競走に出走を予定する外国馬も参戦が可能で,彼らにとっては「未知」である中山競馬場のコースを試走するいい機会となっています。距離は3350mで,レース終盤は芝外回りコースを使用,そこには置き障害が3つ(そのうち最後の直線には1つ)置かれます。道中飛び越える障害の数はのべ11個、最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で実際に定員目一杯の14頭(うち外国馬4頭)が出走、全馬無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G2]阪神スプリングジャンプ
 '02年になってはじめての、障害競走の大レースで「スプリング」は「バネ」ではなくて「春」のほうの意。小回りコースで全体的に設置されている障害が大きめな阪神競馬場でのマラソンレースで、ジャンプテクニック・器用さとスタミナが問われます。距離は3900mで、最後の直線は芝コースを使用し、そこには置き障害がひとつ置かれます。道中飛び越える障害はのべ14個、最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際には12頭が出走、そのうち10頭が完走しています。1着賞金5000万円。

ひとくちメモ [S]淀ジャンプステークス
 「淀」とは京都競馬場の立地している場所付近の地名で、それゆえ「淀競馬場」という通称をもっています。また、スタンドから見てコース裏手に「宇治川」が流れていますが、この川はやがて「淀川」と名を変え、大阪湾に注いでいます。「淀川」の名は、源流部であるの琵琶湖と河口である大阪湾の標高差があまりなくて流れがゆるやかであること、すわわち「よどんで」いることから付いたものだといわれています。このレースは、1カ月後の阪神スプリングジャンプへとつながっていくオープン特別競走。距離は3170mで、最後の直線はダート(砂)コースを使用し、道中飛び越える障害はのべ14個。最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際にめいっぱいの14棟が出走、全馬が無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [SSS]春麗ジャンプステークス
 98年まで2月に行われていた「東京障害特別(春)」競走が「東京ハイジャンプ」競走に形を変えて6月に移動、その代わり(?)に99年以降設けられたオープン特別競走。強い馬に有利な条件設定で、豪華絢爛な馬が集まりやすいレースです。距離3300mで、ゴール前の直線はダート(砂)コースを使用。道中飛び越える障害はのべ12個。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には13頭が出走、そのうち11頭が完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [S]府中新春ジャンプステークス
 '02年国内障害レース事始めのオープンクラス競走で、数少ない日曜日施行のオープン特別競走のひとつ。例年は中山競馬場で「中山新春ジャンプステークス」という名で行われているレースですが、'02年については東京競馬場に変更して行われるので、レース名もそれに合わせて変更となっています。距離は3100m、障害のオープン競走としては短距離の部類に属し、4000m前後となる年末の長距離マラソンレースを避けてこちらに回る馬もいます。最後の直線はダート(砂)コースを使用。道中飛び越える障害はのべ12個。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際にめいっぱいの14頭が出走、全馬が無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [SSS]牛若丸ジャンプステークス
 '02年関西エリア初のオープンクラスの競走で、前週に行われた「府中新春ジャンプステークス」に比べ、強い馬に有利な条件で行われるのが特徴。
 なお、「牛若丸」とは、源義経の幼名。このレースのネーミングは、京都五条で繰り広げられた弁慶との決闘で、牛若丸が弁慶の振るう「なぎなた」をひらりひらりと「ジャンプ」してかわしたという故事に基づいているのではないかとも言われています。距離3170mで、ゴール前の直線はダート(砂)コースを使用。道中飛び越える障害はのべ14個。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際にめいっぱいの14頭が出走、全馬が無事完走しています。1着賞金1800万円。

 
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