はじめての障害(ジャンプ)レース
みやすさいちばん
福島競馬場・障害レース観戦のススメ
Let's go to Fukushima Jump Race
 
 
障害(ジャンプ)レースのABC」コーナーの表紙を飾っている写真は、福島競馬場のレース。こんなシーンが、あなたの目の前で!(99年7月撮影、障害の形状は現在と若干異なります)
 
 
 唐突ですが、6〜7月開催(例年)の福島競馬場へ行かれるのなら、ぜひ観てほしいレースがあります。それは平地のメインレース? それとも若駒のデビュー戦である新馬戦? …もちろん、メインレースも新馬戦も注目すべきレースには変わりありませんが、それよりも何よりも作者 まるしん が観てほしいレース、それは「障害レース」です! イメージ的にマニアックにも見える福島競馬場障害レース観戦をおすすめする理由は、私 まるしん が「障害レースヲタク」であるから、ということもそのひとつなのですが(笑)、最大の理由は、後述するように障害レースが「非常に観やすい」からなのです。

 なお、このコーナーは、文字テキストのみでもわかるようにしてありますので、常時接続環境でない方は「名前を付けて保存」して、回線を切ってからゆっくり読まれることをおすすめします。

  

★もくじ                            

  福島競馬場の障害レース、いつ行われるの?
  福島競馬場の障害レースの特徴は?
  福島競馬場に設置されている障害
  私見・福島競馬場障害レース「観るor撮る」ならココ!


 
福島競馬場の障害レース、いつ行われるの?

 福島競馬場で障害レースが行われるのは、通常は6月〜7月にかけての開催時期のみ。この時期の開催日はのべ8日ありますが、そのうち障害レースが行われるのはのべ5日くらい。障害レースは原則1日1レースのみの実施ですから、福島競馬場では障害レースが年にたった5レース程度しか行われないということになります。そして障害レースの行われる時間帯は、13時台に行われる1レース(福島ジャンプステークス競走)を除き、11:30ごろ。福島競馬場へ行くときは、ぜひとも障害レースに間に合うように到着するようにしましょう。くわしい日時は、障害レースぷろぐらむをごらんください。


 
福島競馬場障害レースの特徴

 福島競馬場の障害レースは、設置される障害がハードル(置き障害)中心であるため、全体的に障害の難易度は低いです。そのためTVやモニタによる観戦だと、イマイチ物足りないかも…。しかし、一転して現地観戦だと非常にハマります。なんといっても福島競馬場は、全体的に観客席と設置されている障害との距離が近く、なおかつ「障害をジャンプするシーンを観るのに、障害物がない」のが特徴なんです。と書くと非常にわかりづらいですが、要は障害物のそばで観戦する際、「植え込み」や「柵」などに視界を阻まれることが少ないんですね。そのため、馬が障害を飛び越えるシーンを、目の前でくっきりと観られ、またコンパクトカメラ程度でも十分写真を撮ることができます。もちろん、カメラがなくたって、すぐ目の前で障害ジャンプの迫力を味えることうけあい。福島競馬場は、国内の中央競馬場の中でも、障害のすぐ脇で観る「障害がぶりつき観戦」には、最もうってつけなのです。


 
福島競馬場に設置されている障害

 
バンケットバンケット(たすきコース)

 平地レースのゴールシーンの際、TV画面の背景として映り込む「」のことで、福島競馬場きっての名物障害。ラジオなどの実況では「築山(つきやま)障害」と表現されることもあり、「山」を越えることにより馬の体力を消耗させることだけが目的の「難度ゼロ」に限りなく近い障害ですが、この「山」を駆け上がりそして駆け下りるシーンは、ヴィジュアル的には大きなアクセントとなっています。
 このバンケットの「山腹」部分(写真右手)には「FKC」とデザインされた植え込み(5〜6月ごろにピンク色の花を咲かせるので、ツツジ系の植え込みと思われる)がありますが、これは黎明期の福島競馬を施行していた団体「福島競馬倶楽部」の頭文字です。登りはじめから下り終わりまでの長さは81.7m、山の高さは2m76cmあります。


 
竹柵竹柵(たすきコース)

 たすきコースのほぼ中間点(=福島競馬場レーストラックのほぼド真ん中)にひとつ設置されています。高さは後述の「ハードル」と大差ありませんが、「ハードル」に比べ「竹」がささっている部分の幅があるために、全体的に難度の低い福島競馬場の障害の中にあって最も難度の高い障害となっています。この竹柵障害は、ホンモノの竹ではなく人工素材を使用しているのが特徴です。東京競馬場や阪神競馬場に設置されている、緑色をした人工竹柵障害「グリーンウォール」が誕生する前から存在した「元祖・人工竹柵」です。高さは未勝利戦では120cmで、オープン競走では10cmかさ上げされて130cmとなります。


 
ハードルハードル(平地芝コース上の置き障害)

 平地芝コーストラック上に障害レースのときだけ設置される竹柵障害で、福島競馬場ではもっともオーソドックスな障害。正面スタンド前4コーナー寄りにひとつ、向こう正面に3つ、1〜2コーナー中間にひとつ設置されます。そのうち1〜2コーナー中間のものはトレーラーで引っ張って設置される「可動式障害」、それ以外は組み立て設置式の障害です。高さはすべて130cmで、たすきコース上にある竹柵障害と大差ありませんが、竹がささっている部分の幅がないぶん、難易度が低くなっています。


 
私見・福島競馬場障害レース「観るor撮る」ならココ!

 ここでは、作者 まるしん おすすめの福島競馬場障害レース観戦スポットを3カ所紹介いたします。いずれも一般席エリアで、入場料100円のみで観戦できる場所です。なお、下記の3パターンのうち(1)(2)は屋外での立ち見観戦になりますので、晴れの場合は帽子、雨の場合はレインウェアなどの装備を忘れずに。


 
(1)内馬場・たすきコースの竹柵障害ワキ

 たすきコース上のの竹柵障害は、難度の低い福島競馬場の障害の中にあって最も難度の高い障害ゆえ、この障害のジャンプシーンは、その直後のバンケット(山)越えとならんでレースの中のいちばんの山場。たすきコースは全体的に植え込みが若干目障りなのですが、この竹柵障害の周りだけは植え込みが見事にカットされています。この竹柵障害ジャンプを見届けた後、馬群がバンケットを駆け上っていくシーンも遠目に観ることができます。その一方で、すべての障害レースにおいて目の前でのジャンプシーンがたった1回しか観られないこと、なおかつ他の障害のジャンプシーンが全く観られず、レースの展開を知るには場内実況や少し離れた場所にある小型モニタが頼りになることが短所です。


 
(2)スタンド前4コーナー寄り・直線置き障害の前

 この場所は、レースコースが観戦スペース(立ち見スペース)よりも一段下がった場所にあるため、外ラチ(柵)に全くじゃまされません。さらに、ジャンプシーンがレース序盤と終盤の2回観られること、また大型モニタ(ターフビジョン)が視界にあるため、これで他の障害のジャンプシーンを視たり、レース展開を知ることができることが大きな特徴です。2回目のジャンプが終わるとほどなくゴールなので、ここで先頭で飛んだ馬が勝ち馬である確率が高いです。


 
(3)スタンド3階の端(ゴール過ぎ1コーナー寄り)

 多少遠目ながら、福島名物・バンケットの上り下りのシーンが正面近く(注:真正面ではない)のアングルで観られる場所です。あくあでも「ゴール前」ではなく「ゴール過ぎ」の場所であることがミソです。冷暖房完備の状況で座って観戦できる(座席は自由席ですが、障害レースの時間帯のこのあたりにはほぼ空席があります)一方、ガラス越しの観戦で迫力に欠けることが短所です。「暑くて外に出るのやだなぁ」とか「雨降っているので外出るのやだなぁ」といった軟弱(?)観戦派は、ここに陣取るとよろしいでしょう。

 

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