日本全国競馬場めぐり・番外編
おもひでの三条競馬場
(新潟県三条市)
 
 
座りながらにして、こんな間近に・・・
 
 
 かつて、鉄器の街三条市・信濃川の河川敷に存在した地方競馬場。中央競馬場などでは忘れられてしまった素朴さがここには色濃く残っていました。三条競馬場では、「新潟県競馬組合」主催の地方競馬(新潟県競馬)が行われていましたが、赤字が原因で'01年度限りで新潟県競馬が廃止。それに伴い、この競馬場も運命をともにしました。ちなみに、三条競馬場での最後の競馬開催は、'01年8月(旧盆時期)でした。現在は、スタンド部分が「場外馬券売り場」として活かされています。('99年11月14日撮影)

 
パドック(出走馬の下見所) 手動はめ込み式の出走馬一覧

 
コース
 ダート(砂)左回り1周1000mのコースで、幅は16〜20m、最大出走可能頭数は10頭。700m、800m、1200m、1600m、1650m、1700m、1800m、2200mのレースを行うことが可能でしたが、1200mと1600mのレースが最も多く行われていました。

 
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おもひでの主要レース

 先にも書いたように、三条競馬場で行われていたレースは、新潟県競馬組合が主催しているもの(新潟県競馬)でした。新潟県競馬は、新潟競馬場(新潟県豊栄市・JRA日本中央競馬会の施設を借用)で行われる形が基本でしたが、一部時期については三条競馬場での開催となっていました。

 さて、その三条競馬の開催時期ですが、年によって変動が非常に激しいものでした。ちなみに「三条競馬場」としての最終年度となった'01年度については5月26・27日、6月2・3・30日、7月1・7・8日、8月14〜16日の計11日間の開催となっていまして、旧盆以外は週末の開催でしたが、平日を中心に開催されていた年もありました。

 また、三条競馬の開催日数は例年少なかった(特に、'00年度は全く開催がなかった)のですが、場外馬券売り場として機能する日は多く、新潟県競馬はもちろん、中央競馬などの馬券も売られていました。ちなみに現在は南関東地区地方競馬の場外馬券売り場として機能しています(中央競馬の馬券は、現在は売られていません)。

 
三条グランプリ
 以前は「三条記念」というレース名であった、通常お盆時期に行われていた三条競馬最大のレース。新潟県競馬所属サラブレッド系満3歳以上の馬によって争われていた。

 

アクセス

新潟県三条市大字上須頃字中沢道上3 0256-34-1531
 
 三条市中心部から西方向へ2〜3km
 JR燕三条駅から徒歩30分、または東三条行き新交西バスで「競馬場前」バス停下車すぐ。バスは1日4〜5往復運転。バス時刻等の問い合わせは、0256-33-2455。
 JR北三条駅から徒歩30分
 JR三条駅から徒歩40分
 その他、開催日などには、JR東三条駅・吉田駅・長岡駅・柏崎駅などから無料バスがありました。

 
競馬場跡周辺の風景
 
  三条は鉄器の街であり、江戸末期に活躍した詩人・良寛(りょうかん)ゆかりの街。競馬観戦の際は、2時間ほど時間をとってちょっと街を散歩、いかがですか?

良寛の道
 市立図書館(JR北三条駅近く)を起点・終点とする1周約4kmの市街地散策路で、道中には神社あり、寺あり、公園あり、古い建物ありと三条の街を「幕の内弁当」的に味わえる。市街地のどの道が「良寛の道」であるかは、茶色い敷石と看板ですぐわかる。
 なお、JR北三条駅から競馬場へ歩く際は、「良寛の道」を順回りでたどって「八幡公園」でコースアウトするとよい。

八幡公園
 三条の鎮守・八幡宮や金物の神様をまつる金山神社を擁する公園。園内には日本庭園や良寛の「乞食の詩」の碑などもあり、「良寛の道」の休憩スポットとして適。JR北三条駅から徒歩10分、競馬場から徒歩20分。

  
良寛の道は、この看板をたどって・・・ 八幡公園
 
長久山本成寺
 1297(永仁5)年に創建された三条市随一の観光スポットで、法華宗の総本山。JR三条駅から徒歩10分、競馬場から徒歩30分。多少街外れに位置する関係上、「良寛の道」には組み込まれていない。

JR三条駅
 コンクリート造りの東三条駅や高架下にある北三条・燕三条駅に対し、三条駅は古風な木造駅舎をもっていて旅情に浸ることができる。競馬場の最寄り駅ではないが、もし時間があったら、この駅を絡めてアクセスしてほしい。

 
JR三条駅
 

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