日本全国競馬場めぐり
中山競馬場
(千葉県船橋市)

 
スタンド
 
違いのわかる指定席
 
アイシート 2800円+入場料200円(場外時=場外馬券売場として使われるときはワンドリンク付き1500円)

  クリスタルコーナー3階1コーナー寄りの席のうち前2列に位置する,冷暖房完備前面ガラス張り1人がけテーブル付きの席で,ロイヤルシート(ボックスシート)の一部を改装して'06年12月に運用開始されたものです。アイシートのアルファベット表記は「i-seat」。その名のとおり「電脳座席」で,各席に1台設けられている端末(モニタ兼用)を使用して,座席を立たずに馬券が買える(ただし,紙の馬券は発券されない),またその端末で少なくともJRA(日本中央競馬会)関連のコンテンツを閲覧できるなどという特徴をもつ,少なくとも日本競馬場界においては画期的な形態の席です。また,この席では,午前11時ごろまでに昼食を予約しておけば(座席周辺を随時巡回している係員に注文する。代金先払い)、昼休みの時間帯に食事が座席まで運ばれてくるサーヴィスがあります(要するに出前サーヴィスですね)。

  この席は,中山競馬開催日に関しては「パドックは見なくていい(理由:パドックから非常に遠いロケーション)」,「レースは少々観づらくても良い(理由:ゴール過ぎしかもゴールから遠いロケーション)」,「でもデータなどを駆使して買う馬券をじっくり検討したい」という人に向いています。一方,「場外馬券売り場」運用時はすべての席において「パドックをこの目で見る」「レースをこの目で観る」という行動がなくなるので,このアイシートの真価がより発揮できそうです。アイシートのチケットは,中山競馬開催日は全席が会員制前売り,「場外馬券売り場」運用時は全席が先着順の当日売り(1500円・ワンドリンク付き)です。96席。全席喫煙可。なお,アイシートと後述のロイヤルシート(ボックスシート・ペアシート)のエリアは共通でお互いに行き来できますが,アイシートの指定席券では、A指定席・キングシート・ナッキーボックス・ゴンドラ指定席のエリアには入れません。
 

ロイヤルシート(ボックスシート) 2300円+入場料200円(場外時はワンドリンク付き1000円)

  クリスタルコーナー3階(ゴール寄りの全列&1コーナー寄りの後列)に位置する、冷暖房完備・前面ガラス張り・大テーブル・TVモニタ付き4人がけ(2人ずつの向かい合わせ)の指定席。グループ観戦向きの席ですが,ナッキーボックス(後述)と異なりチケットは1枚単位で売られるため,相席にはなるものの1〜3人客でも利用可能です。また,イスと仕切りとの間のスペースは結構広く,ボックス奥側の袋小路席に座った場合であっても,(ふつうに座っている)手前の席の人にどいてもらうことなく席を立つことができます。全席喫煙可。中山競馬開催日は全席が会員制前売り(162席)、場外馬券売り場として機能する日には全席当日売り1000円(ワンドリンク付き)で開放されます。この席でもアイシートと同じ形態の昼食出前のサーヴィスがあります。なお、ロイヤルシートの指定席券では、A指定席・キングシート・ナッキーボックス・ゴンドラ指定席のエリアには入れません。
 

ロイヤルシート(ペアシート) (場外時のみワンドリンク付き1000円)

  クリスタルコーナー4階に位置する、冷暖房完備・前面ガラス張り・大テーブル付き2人がけのイス席。全席喫煙可。中山競馬開催時には一般には売られない「夢の特別席」ですが、場外馬券売り場として機能する日には、指定席として料金1000円(ワンドリンク付き)で一般に開放されます。アイシート・ボックスシートと同じく、昼食出前のサーヴィスがあります。

  
アイシート('06年12月2日撮影) アイシート近影。マウスやテンキーもある。まさに電脳座席。('06年12月2日撮影)
 
 
ロイヤルシート(ボックスシート)('06年12月2日撮影) ロイヤルシート(ボックスシート)近影。イスの後方に比較的余裕があるので相席でもOK。('06年12月2日撮影)
 
ロイヤルシート(ペアシート)。写真左手にロイヤルシート(ボックスシート)がある。('06年12月2日撮影)
 
ナッキーボックス 4人で6000円+入場料800円(場外時は4人で2000円/一部期日のみ開放)

  スタンド4階の4コーナー寄り(キングシートの上部)に位置する,冷暖房完備前面ガラス張り向かい合わせ4人がけのテーブル席(かつての「B指定席」を改装し,'06年12月から運用開始)。各テーブル間は低い仕切りで仕切られていて,1テーブルに1台の割で大きめのモニタが付いています。座席形態が似ているロイヤルシート(ボックスシート)と異なり,チケットはすべて4人単位での当日発売で,実際にチケット売り場の前に4人そろわないとチケットを購入することができません(そのため相席にはならない)。また,座席において無線ランの使用が可能となっています(パソコン用電源付き)。ナッキーボックスは,ゴールから遠いロケーションであるため,平地レースの観戦には決して向いているとはいえませんが,その一方で,キングシートやゴンドラ席とならび、中山大障害・中山グランドジャンプの観戦に適している席です。全部で48ボックス(192席)あり,全席が禁煙席です。この席では,電話で弁当などを出前することができます(代金は食事などが届けられたときに支払う形)。また、中山競馬場が「場外馬券売り場」として使われる日については、一部期日(東京競馬場が競馬が開催される日曜日など)のみこの席が開放されますが、4人そろわなければチケットが売られないことは中山競馬開催日と同様です。

  ナッキーボックスのイスは,会社のパソコン席などによく使われているタイプのもので,座面の高低が調節できます。また,イスと仕切りとの間のスペースは結構広く(ロイヤルシートボックス席のそれと同じくらい),ボックス奥側の袋小路席に座った場合であっても,(ふつうに座っている)手前の席の人にどいてもらうことなく席を立つことができます。

  ちなみに,「ナッキー」とは中山競馬場のシンボルキャラクタ(…?)の名です。

 
ナッキーボックス。写真左上がレースコース方向。('06年11月25日撮影)
 
 
ゴンドラ席 3300円+入場料200円(場外時は開放せず)

  一人あたり、屋外観覧席(テーブル付き2人がけ)部分1席と、冷暖房完備の屋内ラウンジ(30人くらいの大部屋、TVあり)部分1席の、計2席があてがわれる豪華な指定席。一般には、レースの間はラウンジ部分の自席でのんびりor馬券検討、そしてレース時は屋外の自席に移動して観戦というスタイルとなります。

  このゴンドラ席は、スタンド4コーナー寄り最上階に位置し、その中で「ゴンドラ1階席」と「ゴンドラ2階席」の2層に分かれています。全席座席部分禁煙で、ゴンドラ1階席は会員制前売り(510席)、ゴンドラ2階席は当日発売('05年9月以降の運用。それ以前は、全席が会員制前売りでした。308席)。ゴンドラ席券では、アイシート・ロイヤルシートのエリアには入れませんが、A指定席・キングシート・ナッキーボックスのエリアに入ることは可能です(もちろん、着席はできません)。

  この席は、ロケーションよりもむしろゴージャスさがウリで、ゴールから遠いためお世辞にも平地レースの観戦には向いているとはいえませんが、高いアングルからレースコース全体を眺めることができるため障害レース(特に「中山大障害」競走・「中山グランドジャンプ」競走)の観戦には適しています。また、ゴンドラ席は、中山競馬場の指定席では唯一ガラス越し「でない」環境で楽しめる席で、いわば「通」向きの席であるといえるでしょう。なお、ゴンドラ席でもロイヤルシートと同じ形態の,食事等の出前サーヴィスがあります。

 
ゴンドラ席・ラウンジ部分 ゴンドラ席・観覧席部分
 
ぜいたくな雰囲気のゴンドラ席通路(写真左手がラウンジ部分)。
 
 
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