馬だって「いい湯だな」
競走馬総合研究所常磐支所
(福島県いわき市)

 
 運動で疲れたあとに温泉。これ、気分いいですよね。人間によいものは馬にも良いはず! というわけで、みなさんは「馬の温泉」があるのをご存じでしょうか? その施設とは「日本中央競馬会・競走馬総合研究所常磐支所」。ここでは、温泉のほかプールもあるこの施設をちょっとだけ紹介したいと思います。(98.9.24撮影)

 
温泉シャワーでいい気分。でも厳しい「リハビリ」も。
 
 
競走馬総合研究所常磐支所とは・・・
 名称はぎょうぎょうしいですが、簡単には「馬の温泉」、もっと的を射た言い方をすれば「馬の療養所」と思っていただければよろしいでしょう。もちろん正式名称のとおり、馬体に関する研究も行われています。ここには脚のケガなど故障でレースを休んでいる、中央競馬所属の30数頭の馬がいます。温泉で療養し、プールなどで体を鍛えて、1日でも早くレースに復帰できるようにしている場所なんです。1963年開設。

馬の温浴(いい湯だな〜)
 いわき界隈の観光ガイドなどでは、馬が頭にタオルを載せてどっぷりと湯船につかっているイラストとともに「馬の温泉」が紹介されていますが、実際には馬は立ったまま温泉に入ります。完全にはお湯につからないいわゆる「腰湯」で、上の写真では見えませんが、脚もとの部分は泡風呂になっています。湯に浸からない上半身には、シャワーを浴びせます。馬は臆病な動物で、急な環境の変化を嫌うので、最初は温泉に入るのをいやがりますが、温泉の気持ちのよさを知ると喜んで入るようになります。馬のお風呂は1日1回、時間は10分くらいです。


 
見学受け付けは守衛所で 事務所玄関の看板

 
守衛所脇にある療養馬一覧。いわば入院患者名簿。 一覧には馬名と「入院年月日」が

 

温泉はこの建物の中に・・・
 

この先には馬の水泳シーンが! さぁ、クリック!


見学される際は・・・
 競走馬総合研究所常磐支所は見学可能な施設ですが、あくまで「馬の療養所」であり、決して「見せもの」ではありません。守衛所で受付(住所と氏名を書きます)を済ませたら、病院にお見舞いに行くような感じに、静かに見学しましょう。競馬場と同様、写真のフラッシュ撮影も厳禁です。日曜祝日も見学できますが、リハビリや運動はお休みで、馬が外に出てこないこともあります。もし見学される場合は平日(9:00から見学可能)がベターです。

アクセス・問い合わせ先
 JRA日本中央競馬会・競走馬総合研究所常磐支所
  福島県いわき市常磐白鳥町上ノ原71 0246-43-3185
  JR常磐線湯本駅から西へ約5km。地図上では「白鳥温泉」が目印です。

 

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