日本全国競馬場めぐり
姫路競馬場
(兵庫県姫路市)

 
スタンド外観。下層部が一般席、中層部が馬主席・旧指定席、上層部が特別観覧席。
 
 
スタンド

  姫路競馬場のスタンドは、1棟のシンプルな構造。5階建てで幅があまり広くないので、外観はかなり背高のっぽに見えます。観覧席部分については、特別観覧席や馬主席などを含めすべてが吹きさらしの屋外席で「前面ガラス張り」の席が全くありません(姫路競馬の開催時期のほとんどが陽気のいい時期であるのは、これが理由なんでしょうね…)。こういったスタイルの競馬場は、地方競馬・中央競馬通して北海道を除けばここだけです。なお、スタンドのうち3階(バックヤード?)と4階(馬主席・旧指定席)は、一般には開放されていません。
 

一般席(入場料100円、場外時=場外馬券売り場として運用されるときは無料)

 スタンド1〜2階を占める一般席は、そのすべてが背もたれ付き屋外ベンチ席。屋根は大きく、少なくともベンチのある部分は雨に濡れません。一般席は、ひな壇の傾斜が緩いのが大きな特徴です。

  
一般席。寝るのに絶好な(笑)ベンチ。('06年9月27日撮影)
 
特別観覧席(2000円+入場料100円、場外時は1000円)

 スタンド5階にある定員制の自由席屋内(空調完備)部分にカーペット敷き(一部区画を除く)のラウンジ(4コーナー寄りは禁煙)があり、座席指定ではないものの数的に誰もがラウンジのどこかしらのイスに座れるしくみとなっています。また、屋外部分には4〜5人がけのプラスチック製ひじ掛け(一部を除く)・テーブル付きイス席(ラウンジの席数よりも多い)があります。普段は屋内ラウンジ部分にいてゆったりとレース検討などをし、レースのときは屋外に出て空いている適宜の席に座り観戦するというスタイルの席です(目の前を馬が走っているにもかかわらず、屋外席に出ずにラウンジ内のモニタでレース観戦している人も結構います)。
 特別観覧席は、ソフトドリンクやコーヒーが飲み放題なので、飲み物を3杯いただくと仮定すると実質的な席料は1600円くらいとなります。席数(特別観覧席チケット販売枚数)は200と決して多くありませんが、原則として平日開催の競馬場である上、一般席での観戦でもストレスが少ないということもあって、めったなことでは満席になりません(ただし、満席にならなくても14:30になると、チケットは販売終了となります)。したがって、特別観覧席に入るがために朝早くから競馬場の門の前でならぶなどということは不要です。

 さて、かつての特別観覧席は屋外観覧席部分が座席指定、屋内ラウンジ部分が自由席という形でした(当時の席数は300席で、ソフトドリンクは1杯に限り無料だった)。しかし、実際には普段は観客のほとんどが観覧席部分ではなくラウンジ部分に滞留し、屋外観覧席部分に出るのはレース時のみ。しかも座る場所はテキトーで、屋外観覧席部分は指定席としての機能を果たしていない状況でした。このような実態に合わせ、現在の運用形態(定員制自由席)になったようです。

 
特別観覧席・屋内ラウンジ部分。4人向かい合わせのテーブル席が多い。 席数は少ないながら、ラウンジには2人がけの席も。('06年9月27日撮影)
 
特別観覧席・屋外観覧席部分
 
   
番外編・旧指定席(現在は開放せず。運用当時は1000円+入場料100円)

 かつてスタンド4階にあった、4〜5人がけのプラスチック製ひじ掛けなし・テーブル付き屋外イス席の指定席。特別観覧席と同様、座席後方の屋内部分に空調完備のラウンジがあり、これは現在でもそのままの形で存置されています(エレベータの中から覗いた限りでは)。運用当時の席数は800席で、特別観覧席との設備的な違いは、観覧席のイスにひじかけがなくテーブルが若干小さい、ラウンジにカーペットが敷かれていない、ラウンジのイスとテーブルが古い(かつて特別観覧席で使っていたものの使い回しのような…)こと、そしてどう見てもラウンジの席数が観覧席部分のそれに及ばないこと(ラウンジ部分は自由席で、早い者勝ちだった!)などでした。なお、「指定席」のチケットではスタンド5階(「特別観覧席」部分)には上がることができませんでした。なお、現在のスタンド4階は、ゴール寄りの一角にある馬主席のみ生きています。

 
旧指定席・座席部分 旧指定席・ラウンジ部分(運用当時)。テーブルとソファーは特別観覧席のお古…?
  
  
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