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Gravina in Puglia

グラヴィーナ・イン・プーリア  <2002年> 戻る

もう一つのマテーラ

古い洞穴住居といえばマテーラのサッシだが、ここにも似たような洞穴がある。
実は、マテーラのサッシがある渓谷と、ここグラヴィーナの渓谷はつながっているのだ。グラヴィーナの洞穴は規模も小さく、整備もあまりされていない。はっきり言って汚い。
それでも、その荒涼とした光景はほかでは見ることのできないもの。一見の価値ありである。

ちなみに、アップロ・ルカーネ鉄道でマテーラに行こうとすると、乗った列車によってはグラヴィーナに連れて行かれる。マテーラの手前、アルタムーラで列車が切り離されて、一方はマテーラに行くのだが、もう一方はグラヴィーナへ行ってしまうのだ。
もし間違えてしまったら、あわててマテーラに直行せず、ここグラヴィーナを見学してみるのもいいかも知れない。どのみち、次の列車が出るまでにはかなり待たされるはずだから。

よくわからないリレー案内

旧市街に入って行くと、真っ赤な顔をしたおじさんに出くわした。
私に声をかけ、満面の笑みを浮かべながら”写真撮りに来たの?”とか言っているようだが、ほとんど意味はわからなかった。すると、今度は近くの家から一人の老人が出て来た。おじさん曰く”私の父なんですよー”。これは意味がよくわかった。しかし、そんな人紹介されてもね。まあ勢いで”はじめまして”なんて挨拶しちゃいましたけど。
ともあれ、この親子はなんだか嬉しそうだった。で、”一緒に行こう。こっちだよ。”と言われて、彼らに付いて行った。老人はスキップしながら鼻歌を歌っている。あまりにも陽気すぎる親子である。
そのまま一緒に歩いて行くと、大聖堂のある広場に出ることができた。すると、おじさんと老人は”さよなら”と言って、スキップしながら路地の向こうに行ってしまった。
ここまで私を案内してくれたのでしょうか?????

彼らと別れた場所は、広場のプルガトリオ教会のある角。プルガトリオとは煉獄のことで、教会の正面入り口にはそれらしく二つの骸骨が並べられている。ガイドブックによると、修復のため閉鎖中とのことだった。
とりあえず、その骸骨なんかを眺めていたら、教会の横の通路から人が出てきて手招きされた。”中へお入りなさい”。えっ? さっきのおじさんたちの仲間???
また何のことやらと思いながら細い通路に入って行ってみると、そこは工事現場。まだ修復作業中の教会内部を見せてくれたのだった。
教会から人が出てきて中に入れてくれたのは偶然なのか。それともスキップ親子との連携プレーなのか。何とも不思議な街であった。

行き止まりの旧市街

後で考えてみると、あのスキップ親子が道案内をしてくれたのは、旧市街の小道が複雑でわかりにくいためだったようだ。
道を間違えて、とくに渓谷側に行ってしまうと行き止まりになっていたりする。実際に散策してみると、移動したいのは少しの距離なのに、後戻りして遠回りしなければならないことが多かった。そんな事情もあって、スキップ親子は、私を街の中央の広場まで案内してくれたのだろう。

渓谷の反対側から眺めた旧市街は、マテーラ以上に古色蒼然たる感じがした。
近代の手前で時間が止まっている。中世の面影を残す街は数あれど、ここは中世そのままの風景を見ることができるような…。とにかく凄みのある光景だった。

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<旅行メモ>

バーリからAppulo-Lucane鉄道で。
マテーラからも近い。ただし、アルタムーラでの乗り換えが必要のため、思いのほか時間はかかる。

旧市街と洞穴のある渓谷は、駅の南の方にある(駅舎の出入り口は北側。駅を出たら、線路を横断することになる)。