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第117回 工房の 心の距離
「わ〜ぃ! DRIVE a Go!Go!だぁ〜。」
遠くから聞きなれた声が聴こえてきた。
”よつばちゃんだ。”
そう思った輝豸雄は、声をかけようと、振り返った。
「よつばちゃん、、、、。」
輝豸雄の声は、声にならなかった。
「わ〜い、楽しいなぁ〜。」
輝豸雄に気付く事も無く、彼女は遠ざかっていった。
”なんだよ、、、。なんだよ、、、。”
輝豸雄は、何となく悔しかった。
”なんであんなに楽しそうなんだよ。”
”ちぇっ!”
輝豸雄の想いは、声にならなかった。
声にならない想いが、二人の距離を、ますます広げていくことを
輝豸雄はまだ知らなかった。
第118回に続く