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第92回  工房の 燃えるおとこ達


「輝豸雄よぉ〜」
「う?」
「もうすぐだな。」
「うん、もうすぐだね。」
「春一番も吹いたし、どんどん暖かくなってきてるしな。」
「うん。」
「今年は、どうだろうねぇ」
「DASH村には負けたくないよね。」
「あっちはまだ雪が残っているし、農作物じゃまけないよ、きっと。」
「あいつら、バターとかチーズとか作りそうだよな。」
「そうだよね〜。
 工房でも、山羊飼いたいよね〜。」
「そうそう、ナスとキュウリだけじゃ寂しいよねぇ。」
「うん、うん。」
「くま旦那さん、買ってくれないかなぁ、コイツ。」
「だよな〜。買ってくんないかなぁ、、、。」
「コレさえあれば、お米だって、お餅だって食べ放題なのに。」
「そうだよな〜。これさえあれば、
 ガンガン耕して、ドンドン田植えして、バシバシ収穫できるのに。」

  

「買ってくれないかなぁ〜。」
「欲しいよなぁ、、、、。」


   ” 燃える男の赤いトラクター ” 

 それは輝豸雄達農民の憧れだった。
                                                   第93回に続く