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第33回  工房の コンサートの夜

今日は、待ちに待った「コンサートの夜」だ。
輝豸雄は、もう3日も前から、待ち遠しくて仕方が無かった。
「逢えるんだ!」
「憧れのあの人に逢えるんだっ!」

開演は6時半。
会場が、「公民館」ってのがチョット?だったけど、
こんな田舎まで来てくれるあの人のことを思うと、
輝豸雄の頬は緩みっぱなしだった。

会場は、既に観衆の熱気で溢れていた。

「それでは、みんなで カウントダウンしてお迎えしましょう!」
会場アナウンスをきっかけに、熱気が渦になる。

「きゃー、水星さ〜ん」
「L・O・V・E! ウィ ラヴ 亜美ちゃん!」

  「 みんな〜、元気ぃ〜! 」

  

コンサートが始まった。

その夜のコンサートは、輝豸雄にとって、忘れられない夜になった。

                                                   第34回に続く