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第52回  工房の ギャンブラ〜自己中心派

「貴方は賭け事が好きですか?」 と聞かれれば、

「特に好きって訳じゃないけど、興味はあります。」とか、
「時々嗜む程度です。」 と答えるだろうと、輝豸雄は常々考えていたし、
きっと、そう答えるだろうと思っていた。

だから、工房の慰安旅行で生まれて初めてカジノに行く事になった時も、
ディズニーランドや、ユニバーサルスタジオに行くのと同じで、
「ルンルン、楽しい御観光〜!」気分だったのだ。

だから、輝豸雄は本当にビックリした。
ギャンブルにドップリ浸ってしまう人達が本当にいる事を知ったのだ。



「ゴラァッ〜、揃わねえゾォ!責任者出て来んか〜い」
「このカジノは、客を舐めてんのかぁゴラァ〜」

  

スロットマシンに八つ当たりする彼を止めながら、
一体このバットは、何処から出てきたのだろうか?と 首を傾げる輝豸雄だった。

                                                   第53回に続く