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第51回 工房の 危険なふたり
「ねぇ、輝豸雄クン。
こんな処に連れて来て、一体如何するつもりだったの?
ねぇ、輝豸雄クン、聞いてるの?」
輝豸雄は聞いていなかった。
いや、聞こえていなかった。
輝豸雄はただ、表の看板に書いてあった、「回転するベッド」が観て見たかったのだ。
前に入ろうと思ったら、
「一人じゃ駄目だよ」と言われて入れなかったので、
隣の留音お姉〜ちゃんについてきてもらっただけなのだ。
回転するベッドは、とても楽しかった。
右にも、左にも回転したし、
凸凹した振動も、何となく気持ちが良かった。
”もっと、小さかったら自分の部屋にも置けるのに、、、” と輝豸雄は考えていた。
「それにしても、、、、」
どうして、留音お姉〜ちゃんは、パンツを脱いでいるんだろう?
輝豸雄には、それが不思議でならなかった。
第52回に続く