最近行った映画(1998年)

ご意見等は fukuda (at) j . email . ne. jp まで


タイタニック

とりあえずこの映画はディカプリオonlyの映画では決してないことがよくわかった。 手間と金がとてつもなくかかっているのにも驚かされたが (沈没直前に人がばんばん落ちていくシーンなんてどうやって撮ったのか 未だにわからん)、 何より3時間以上にわたる長編を全く観客を飽きさせることなく まとめあげた監督キャメロンの手腕にはただただ感嘆させられるのみであった。 ハリウッドの娯楽大作としては全く文句のつけようもない完璧な出来であったと思う。 ただ、一流のお嬢様が、 ポーカーで切符を巻き上げた3等客室の乗客と恋に落ちるというストーリーには 「そんなことがあってたまるか」という醒め切った感覚が 最後まで完全には抜けなかった。

(1998年6月28日観賞、執筆)


HANA−BI

言わずと知れた、ベネチア映画祭グランプリ授賞の北野武監督の作品

見てる間ずっと「奴ら(=ヨーロッパ人)はこんな映画を好むのか」 と思い続けていた(これは別に奴らの感覚や、 北野の表現に疑問を持ったというわけでなく、 純粋に奴らの感覚を知らないからである)。

北野武は多分「暴力の乾いた、冷たい叙情」を描きたかったのだと思うが、 そういう点では今いち満足が得られたわけではなかった。 どうも「乾き切っていない」ように思えたからである。 「その男、凶暴につき」の方がそのような方向性では成功してたように思う (ちなみに私は北野の映画は前にはこれしか見ていない)。 久石譲の音楽が wet だったからかもしれない。 あと、晴れた(色彩感のある)シーンが比較的多かったのも そういう印象を抱かせた一因かと思う。

この映画の主題の1つである暴力を描くシーンは、 激しいもの(目を箸で突くなど)が突然に、しかも頻繁に現れるので、 血の嫌いな人は見ない方がいいと思う。 後半のテーマである、北野演じる元刑事と、死期の近いその妻(岸本加代子) との交感は、凄惨な暴力シーンが多いだけにひときわ光っていた。 岸本加代子は不治の病をかかえながら明るく健気に生きていこうとする 姿を好演していたと思う。

あと、シリアスな展開の中にも結構笑わせるシーンが多かった。 それから、最後にいくつか苦言を

(1998年2月22日観賞、2月23日執筆)


フェイク

(1998年1月10日観賞)


最近行った映画
fukuda (at) j . email . ne. jp