臨床検査技師って、知ってますかぁ? −医学教育を受けずに業界に入っちゃった後輩へ− (2)


(1999/12/19掲載)



依頼されないと検査しないのですか?


  臨床検査は「医師の指示の下」に行わなければならないと決められています。これは、検査の具体的手順まで指示を仰ぐという意味ではありません。
 もともと臨床検査は、医師が患者の状態を知るために行うものです。測定値を出しただけではただの数字に過ぎません。医師の手元に戻り、診断・治療に役立てて初めて、患者情報として生きてくるのです。また、臨床検査の結果だけを見てなにかを論ずるのは非常に危険なことです。患者の状態や病態で、測定値の解釈は変わります。だから、医師の依頼がなければ検査できないことになっているのです。


検査結果に意味付けしていいのは医師だけ!


とにかく迅速正確に結果を出せばいいんですね


  表面的にはそうかもしれません。でも、「正確」「迅速」という言葉の意味をよく考えてください。

  また、検査技師の役割も時代とともに変化しています。昭和63年の臨床衛生検査技師法改正で、臨床検査技師の学校教育プログラムに「データ解析」が加えられました。
 それまでの「データを出すのは技師で、それを判読するのが医師である」という考え方から、「分析を行い、データを出すのは機械で、技師はその機械の保守と出されたデータの分析、管理を行い、医師はそれをもとに診断する」と変わってきたのです。


[臨床検査技師の心構え]

  1. 迅速・正確な検査手技
  2. 誠実(成績のねつ造、修正はもってのほか!)
  3. 守秘義務の尊守
  4. 自己研さん
  5. 患者本意
  6. 整理・整頓・清掃・清潔・節約
  7. 災害・感染防止



つづき


 目次に戻る