日本総合管理組合

■実家に届いた私宛の架空請求葉書その2です。2005年4月8日の消印です。

総合消費料金未納分最終通達書
管理コード BB 274*7−5

 
 この度、御通達致しましたのは、「総合消費料金未納分」についてです。貴殿のご利用されました「総合消費料金料金未納分」について御契約会社及び、回収業者から委託を受けましたので当局までご連絡下さい。
 こちら「総合消費者民法特例法」上、財務局認可通達書となっておりますので、連絡無きお客様につきましてはやむを得ず裁判所からの書類通達書、指定裁判所へ出廷となります。また裁判後の措置と致しまして、給料の差し押さえ及び、動産物、不動産物の差し押さえを強制執行させて頂きます。また、当局と執行官による「執行証書の交付」を承諾していただくようお願いすると同時に、債権譲渡証明書を1通郵送させていただきますので、承諾の上御返送下さい。尚、書面での通達となりますのでプライバシー保護の為、請求金額・支払い方法は当局職員までご連絡下さい。以上を持ちまして最終通達とさせていただきます。
 
裁判取り下げ最終期日               平成17年 4月 12日
 
財団法人 日本総合管理組合
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(代表) TEL 13−3358−4471
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■前に受け取った、東京管財事務局のヤツと、非常に似通った葉書です。またそれが、微妙に細部が違っているのがこそばゆいことこの上なしで・・・
 ちょっと二つの葉書を比較してみることにします。お互いに違っている部分を赤字にしてみました。

 
電子消費者未納利用料請求最終通達書
 
 分類コード SR637202
 
 この度通達致しましたのは、
 
貴殿のご利用された「電子消費料金未納分」について、ご契約会社、および回収業者から委託を受けましたので大至急当局までご連絡下さい。
 こちら「電子消費者民法特例法」上、法務省認可通達書となっておりますので、連絡無きお客様につきましてはやむを得ず裁判所からの書類通達、指定裁判所へ出廷となります。
また裁判後の措置と致しまして給与差押さえ及び、動産物不動産物押さえを強制執行させていただきますゆえ
当局と執行官による「執行証書の交付」を承諾してくようお願いすると同時に、
債権譲渡証明書を通郵送させて頂きますので承諾の上返送ください。
 尚、書面での通達となりますのでプライバシー保護の為、請求金額・支払い方法は当局職員確認下さい。
 以上を持ちまして最終通とさせてきます。
 
 裁判取下げ最終期日 平成16年7月2日
 
 
総合消費料金未納最終通達書
 
 管理コード BB 274*7−5
 
 この度、御通達致しましたのは、「総合消費料金未納分」についてです。
貴殿のご利用されました「総合消費料金料金未納分」について契約会社及び、回収業者から委託を受けましたので当局までご連絡下さい。
 こちら「総合消費者民法特例法」上、財務局認可通達書となっておりますので、連絡無きお客様につきましてはやむを得ず裁判所からの書類通達、指定裁判所へ出廷となります。
また裁判後の措置と致しまして、給料の差し押さえ及び、動産物不動産物の差し押さえを強制執行させてきます
また、
当局と執行官による「執行証書の交付」を承諾していただくようお願いすると同時に、
債権譲渡証明書を通郵送させていただきますので承諾の上返送下さい。
尚、書面での通達となりますのでプライバシー保護の為、請求金額・支払い方法は当局職員まで連絡下さい。
以上を持ちまして最終通とさせていただきます。
 
裁判取下げ最終期日 平成17年4月12日

■「電子消費者民法特例法」なんて無い、という情報が世間に広まったからでしょうか、「総合消費者民法特例法」などという、さらにストライクゾーンから遠ざかったネーミングの法律をでっち上げにかかっています。
 
 それに「裁判所からの書類通達<書>、指定裁判所へ出廷」って誤植じゃないかな?
 
「こちら〜」から始まる長文を、短く区切って読み易くしているのは改良ポイントですが、「ご利用」「御契約会社」「御返送」「ご連絡」って、「ご」か「御」に統一して下さい・・・改悪された部分の方が多いですがな。
 
 宿題のレポートを書くのに、友人から借りたレポートを写しながら語尾や語調を変えて編集して、何とか自分のレポートとして提出したものの、読む人が読んだら丸写しバレバレ・・・というのを思い出しました。
 
 いや、あまりに改悪率が高いことを考えると、単なる伝言ゲーム、失敗なのかもしれません。
 
■ところで、あの葉書、後日談がありまして・・・
 
 実家に自称「東京管財事務局」からの葉書が届いた次の日、たまたまウチの母が用事で銀行に行ったそうなんですが、その時、ふと隣の窓口から聞こえてきた行員さんの台詞、
「これ、きっと詐欺ですよ」
 
 母が思わず隣を見れば、娘(私)ぐらいの年頃の女性が
「え、でも・・・」
 とかなんとか、煮え切らない様子で窓口に立っていました。
 そして、女性の手には、見覚えのある葉書が! そう、自称「東京管財事務局」ですよ。
 
 ウチの母は、結構人見知りするタイプなのですが、この時ばかりは思わず、隣の会話に割って入ってしまったそうです。
「それ、ウチの娘にも来ましたが、詐欺ですって。消費者センターに聞いたから間違いないですよ」
 その女性はそれでも半信半疑でしたが、二人の人間に「詐欺だ」と断言されたこともあって、振込みをとりあえず中止し、消費者センターの場所を母に訊いて、確認しに行ったそうです。
 
「ありがとうございました。私が言っても全然聞いてくださらなくって・・・」
 と、行員さんにお礼まで言われてしまった母。「クセになりそう」なんてコワイことを電話で私に語ってくれました。
 
 きっと、その女性は葉書の連絡先に電話してしまって、色々と脅されたんでしょう。皆さんも、くれぐれも相手にすることなく、完全無視でお財布を守りましょうね!
 
■当サイトに寄せられた、架空請求ネタの記事の一覧は、「体験談総目次 不当請求・架空請求」にあります。ご参考にどうぞ。
 
 また、架空請求ハガキの名称を並べてみました。「架空請求ハガキ考」でそのバカさ加減を堪能してくださいね。

(2005.5.29)