イリュージョン顔負け

■ペンネーム「ぐーたら学生」さんからの投稿です。

 噂には聞いていたのですが、私のところにも20歳過ぎてから一時ですが、迷惑電話が来るようになりました。
 
 その中でも特に意味が分からなかったものがこちらでもたまに見かけるファッション関係の電話です。
 最初にかかってきた時、何の警戒心もなく回答してしまい(最初はアンケートの電話でした)後々から「あ…明らかにまずかったな…。」と後悔し、今後を心配したのですが、その心配が的中してしまいました…。
 ちなみにこのときのアンケートの内容は、「どんな髪型ですか? 普段はパンツ派ですか? アクセサリーはどんなものをつけますか? どんなファッション誌を読みますか?」など、かなり馴れ馴れしい口調での質問がガンガン来ました。
 そして最後に、「大学生ですか?」と言う質問が来て、それに対してだけ、本能的に「短大です」と嘘をつきました(本当は大学生です)
 
 数日後
 
母 「はい。」
テレアポ男 「中村と言いますが、ぐーたらさんいますか?」
母 「少々お待ちください」
 
 ーー母、私に電話をつなぐーー
 
 私には心当たりのない名前だったので、不審に思いながら電話に出ると、
 
男 「ぐーたらさん(下の名前で呼ぶ)こんばんわ! 僕は○○の中村と言います!」
私 「はあ(不審不審不審…)」
男 「○○ってブランド知ってます? 渋谷にお店を出してる…(延々続く)」
私 「す、すみません。ちょっと今忙しいんで失礼します」
男 「あ、そうですか。それではまた」
 
 これでこの時は無事終わりました。
 そもそも私は中学、高校、大学と女子校なので、今更男友達が電話をしてくるなんて全くと言っていいほどありえないのです。かなり泣ける話ですが…。
 それ以降我が家では、男の人が自分の会社名も名乗らず名前だけ告げて私宛てに電話をしてくると、
 
「どちらの■■さんですか?」
 
 と質問するようになり、そうするとすぐに向こうから電話を切ってくれるため、平穏な日々が続きました。
 しかし、向こうもなかなかのやり手でした。
 
 ある日の夕飯後、ゆったりとした時間に一本の電話が。
 
母 「はい」
テレアポ女 「斉藤といいますが、ぐーたらさんいますか?」
 
 ーー母、私に電話をつなぐーー
 
 私には確かに斉藤さんと言う知り合いはいましたが、特に仲良しでもなく、クラスも違ったので電話をかけてくるなんて疑問に思いましたが、とりあえず電話に出ました。
 すると
 
私 「はい」
男 「もしもし、ぐーたらさんこんばんわ!□□(前とブランド名が違う)の斉藤といいます!」
 
 なんと、母が私に取り次ぐまでの時間に電話口の人間が女から男へ変わっていたのです!!
 普通そこまでしますか?!
 本当はここでおもいっきりツッコミを入れるべきだったんでしょうが、当時の私にその余裕はありませんでした…。
 ちなみに電話口の男の声は、過去2回と同じ声でした。絶対に。
 
 それ以降は前回同様、馴れ馴れしい、ダラダラしてる、イライラすると、悪所揃い踏みのトークをしてくれました。
 最終的には無理やり切りましたが、その後しばらくこんな電話が名前を変えながら続きました。
 ちなみに今は、「どちらの○○さんですか?」攻撃のおかげで全く電話は来なくなりました。
 
 しかしここまでしてまでやりたいことが何なのか、未だに全く分かりません。
 この手の電話の目的って一体なんでしょう?

これぞまさしく瞬間芸。
 そんな、親に交際を反対されている恋人じゃあるまいし、セコイ手を使いますねえ。
 普通、そんなことされた相手はドン引きすると思うんですけれど・・・、フレンドリーを履き違えた、不必要に馴れ馴れしいトークを展開するような輩ですから、多分何も考えていないんでしょうね。
 
 二十歳の若者をターゲットにしたこの手の電話は、たぶんアポイントメント商法の類なんじゃないかなあ、と私は推理しています。
 ただ、私はこの手の「ファッション関係のアンケート」は受けたことがないんですよね・・・。
「海外旅行に興味あるー?」 → 多分、英会話。とか、
「これからの時代はパソコンだよねー」 → 恐らく、教材。とか、
 そんなのしか経験無いんです。(しかもそれらも、最初の電話で断っているから、何の勧誘だったのかイマイチ不明)
 
 無い知恵をしぼって色々仮説を立ててみたのが「心斎橋(or梅田)の「服とか扱う店」」のコメントですので、そちらも是非ご覧ください。
 
 あと、ヤツラが「アンケート」にこだわる理由について。
 たぶん、ターゲットのキャラを掴もうとしているんだと思います。どんな事に興味があるのか、どんな服を好むのか、そういったことからベストマッチ(笑)な勧誘トークを選ぶためじゃないかな・・・と。
 
#それでアノ語りかよ、というツッコミはもう置いとくしか(苦笑)。
 
 後は、経済的なリサーチも兼ねているんでしょう。学生だとローンが組みにくいから、どちらかと言えば後回しにされるのではないかな・・・。おそらく、
 社会人 > 短大生 > 大学生
 の順に、勧誘の優先順位がつけられるのではないかと思っています。
 
 そして、アンケートという低いハードルを最初に用意する事によって、次の段階へ取っ掛かり易くするという狙いもあるのではないでしょうか。
 一般に、最初にアンケートに答えてしまうと、なんとなく次の電話も真面目に聞いてしまうということは良くあることですから。
 
 ・・・しかし・・・それでアノ語りなのか・・・。

(2006.4.27)
(参考)
この他の、ぐーたら学生さんの投稿は以下の通りです。
芸術はテレアポを超越する