クレヨンとスケッチブックの行方

■ペンネーム「いなぞう」さんからの投稿(1/2)です。

 こんにちは。いつも楽しく悪徳商法対策を勉強させてもらってます。
 
 実は私、過去に訪問ボランティアからハンカチを購入した経験がありまして…。今は思い出すたびに情けなさと後悔と怒りが沸き上がってきます。
 
 
 来たのは女性と、外国人の二人連れでした。
 
「明日、彼(同行者)の国の子供たちのために学校を建てるので、そのボランティアで会いに行くのですが、ハンカチとコーヒーを売ってその資金を学校の(以下略)」
 
 アホの私は丸ごと信じて、購入することにしました。
 が、さらに私はダメ押し?をしてしまいました。
 
 当時の我が家には2歳の長男がいまして、遠方の実家から初孫にと100均の子供雑貨が山ほど来ていたんですね。余ってしまって途方に暮れていたんです。
 
 それで、代金と一緒に新品のクレヨンとスケッチブックを出しました。その国の子供たちに使っていただきたい!
 
 ところが。
 子供たちに会いにいくと言ったこの女性、明らかに動揺するではありませんか。目が逃げる。手も逃げる。腰の引いていく。こっちは逃がしませんでしたが(笑)。
 
 相手 「え、あの、代金だけで」
 
 私 「是非子供たちに渡してあげてくださいっ! 新品ですから!」(新品で不要品を有効利用したいだけです)
 
 相手 「でも、お宅のお子さんの」
 
 私 「余っててどうしようかと思っていたんですよ。あなたのようにボランティアに行かれる方なら大丈夫ですよね。あー良かったっ」
 
 相手 「でもこれは」
 
 私 「明日、行かれるんですよね。荷物にならないでしょうし、持っていってあげてくださいね。道中気をつけて行ってきてくださいね〜!
 
 女性の呆然とした表情におかしいなーと思ったのですが、とっとと玄関を閉めて施錠しました。
 
 詐欺と知った時はかなり凹みましたが(不要品処分に4000円かかったなんて…)相手の女性は受け取ってどう思ったんでしょうか?

■素晴らしい。見事なまでの「素ボケ」です。狙っても、なかなかこうは上手くいきません。
 惜しむらくは横にツッコミ役の人がいて、腰の引けている女性の挙動不審さから、「アンタ本当にボランティアに行くのん?」と攻撃に転じるということが出来たら完璧だったのに・・・。
 
 「ボケ」なんて言われて気分を害されたらすみません。罵倒語としてではなく、この場合の「ボケ」は「ツッコミ」を呼ぶ愛すべきキャラクターというイメージですので・・・。
 
 それはともかく。
 このテの募金という名目の商品販売は、十中八九が「ボランティア商法」だと思いますが、この女性、善意の塊のスケッチブックとクレヨンを手にして、本当にどう思ったんでしょうね・・・。
 少しでも、良心の呵責を覚えてくれていたら、良いのですが。
 
■さて、いなぞうさんの投稿がボリュームたっぷりだったので、ネタごとに二つのページに分けさせていただきました。後半部分の「ケアマネージャー資格商法」へどうぞ。

(2005.6.28)