昆虫ナウ 2011 #01 | ||
「アリだけが知っている」 |
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掲載:2011/4/22 (4/20-22撮影の5画像で構成) |
植物と昆虫は持ちつ持たれつ。様々な形での共生関係を目にすることが出来ます。 見慣れた光景も目を凝らして観察してみると・・ |
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春に咲く野草の代表格の一つが豆科のカラスノエンドウです。 薄紅色の可愛らしい花を付けて目を楽しませてくれます。 この花の咲く所、必ず目にするのがアリ。茎を伝い、昇ったり降りたりと大忙し。 でも決まって辿り着く場所があります。そのスポットついては下の画像で。 |
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目的地は花ではなくて、花の下方にある黒っぽい穴。 | |||
先を争う様にこの穴に殺到するので、時に鉢合わせで争いが起きる程です。 アリがやって来る目的は当然のことながら甘い蜜。それなのに何故花ではなくて穴?。 実はこの穴、カラスノエンドウがアリの為だけに設けた花外蜜腺と言う器官なんです。 |
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ぽっかりと開いたこの穴からは、甘い蜜がふんだんにしみ出しています。 この秘密のスポットを知っているのはアリだけ。蝶等が訪れるのは極く普通に花の方。 何故これだけアリを優遇するのかは、ずばり害虫対策らしい。 好ましくない外敵を寄せ付けない為に、凶暴なアリの性質を利用しちゃおうと言う訳。 しかし一つだけ疑問点が・・強力な害虫アブラムシとアリは本来共生関係にある筈。 残念乍らそこのところは見落としてしまったのかも。やや欠陥ありの対策の様にも・・ |
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護衛役を任されている自覚があるのか?ですが、アリにとっては正に至福のスポット。 腰砕けになった感じで甘い蜜に酔いしれています。 傍目にはギブアンドテークであることを願うばかり。 |
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Digital Camera: RICOH CX3(2nd & 5th image), OLYMPUS E-620/ZUIKO DIGITAL 35mm MACRO(other images), Exp.Date: 2011/4/20 - 22 at Tokyo(東京) (c) 2011 Toshio Someya All rights reserved. |
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