電気の森 The Forest Of Electric + Electronic Technorogy by Otoshibumi Craft Lab [Official] [1999]
電気工事編 DKE-008
合成樹脂製可とう電線管(PF管)配線の施設場所
Ver.2.0 (Preview Version) 2000/03/22版
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このコンテンツでは、合成樹脂製可とう電線管(PF管)配線の施設場所について説明します。 合成樹脂製可とう電線管(PF管)は、「可とう性のある(曲げやすい)合成樹脂管」です。自己消火性を持ち、CD管の欠点をなくしていること、CD管と同等の利点があり、配管の省力化に優れていることから、多くの場所で利用されるようになってきました。 |
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合成樹脂製可とう電線管(PF管)配線の施設場所 |
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適用範囲 |
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適用範囲は、低圧(交流600V以下)の屋内、屋側、及び屋外(地中埋設を除く)配線です。 |
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ここでは、「絶縁電線(IV線)による配線」についてのみ扱います。電線管を用いた配線には、「絶縁電線(IV線)による配線」、「ケーブルによる配線」、「弱電流回路の配線」の3種類があります。「絶縁電線(IV線)による配線」とは、[電気設備技術基準・解釈]第177条の「合成樹脂管工事」と[内線規程JEAC
8001-1995]415節の「合成樹脂管配線」を示します。他の2つの配線については、別のコンテンツで扱うことにします。 |
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合成樹脂製可とう電線管(PF管)配線の施設場所 |
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低圧配線のすべての場所(コンクリートの埋込みも含む)で利用可。硬質ビニル電線管(VE管)配線と同様。 |
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Table.DKE-008-1の「PF管」の行を参考のこと。 |
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PF管については、「PF管は硬質ビニル電線管(VE管)と(法規的に)同等に扱えるものだ。」という視点で記入しています。 根拠になるのは、[内線規定JEAC 8001-1995]400−3 施設場所と配線方法 (4-1表、4-2表)で、「合成樹脂管配線」は、「CD管を除く合成樹脂管」と「CD管」の2種類でおこなう配線方法に分類されています。[内線規定JEAC 8001-1995] 400−2 用語 Aでは、「合成樹脂管」を「合成樹脂製電線管」、「合成樹脂製可とう管」、「CD管」の3種類に分類しています。よって、「「CD菅を除く合成樹脂管」は「合成樹脂製電線管」と「合成樹脂製可とう管」の2種類が相当する」と解釈しました。 |
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Table.DKE-008-1は、私(Otoshibumi)が内線規定等の資料を参考にして、作り上げたものです。[内線規定JEAC 8001-1995] 400−3 施設場所と配線方法 (4-1表、4-2表)の表から、合成樹脂管配線の部分だけを取り出し、「コンクリート内への埋込み」の列を追加したものです。 |
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[参考] [内線規定JEAC 8001-1995] 400−3 施設場所と配線方法 (4-1表、4-2表) [電気設備技術基準・解釈 H9 H10 H11] 第174条 低圧屋内配線の施設場所による工事の種類 [旧・電気設備技術基準] 第189条 低圧屋内配線の施設場所による工事の種類 |
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Table.DKE-008-1 合成樹脂製可とう管(PF管)配線の施設場所
施設の可否
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屋 内 |
屋 側 屋 外 |
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露出場所 |
いんぺい場所
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点検できる
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点検できない
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乾燥した場所
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湿気の多い場所又は水気の多い場所
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乾燥した場所
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湿気の多い場所又は水気の多い場所
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乾燥した場所
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湿気の多い場所又は水気の多い場所
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コンクリート内への埋込み
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雨線内
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雨線外
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VE管(標準) |
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400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
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400-3 |
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400-3 |
○
400-3 |
PF管 |
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400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
○
400-3 |
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硬質ビニル電線管(VE管)配線:施設場所の制限 |
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硬質ビニル電線管(VE管)配線は、合成樹脂管配線の一つです。よって、施設場所に制限があります。 |
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重量物の圧力又は機械的衝撃を受ける場所 |
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硬質ビニル電線管(VE管)配線は、重量物の圧力又は機械的衝撃を受ける場所に施設してはならない。ただし、適当な防護装置を施す場合は、この限りでない。 |
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コンクリート内の埋込みは、重量物の圧力又は機械的衝撃を受けるおそれがある場所とみなさない。 |
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合成樹脂管は、(金属管に対し)柔らかい材質であると認識をもって下さい。強度が弱いと思って下さい。 |
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[参考] [内線規定JEAC 8001-1995] 415−2 施設場所の制限 [電気設備技術基準・解釈 H9 H10 H11] 第177条 合成樹脂管工事 [旧・電気設備技術基準] 第193条 合成樹脂管工事 |
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周囲温度 |
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施工場所において、周囲温度が高い場所(連続60℃以上になるところ)での使用を避ける。 |
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合成樹脂管の特性です。 |
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地中埋設 |
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地中埋設に、合成樹脂管配線(絶縁電線(IV線)による配線)はできない。 |
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電線管を用いた配線には、「絶縁電線(IV線)による配線」、「ケーブルによる配線」、「弱電流回路の配線」の3種類があります。「絶縁電線(IV線)による配線」とは、[電気設備技術基準・解釈]第177条の「合成樹脂管工事」と[内線規程JEAC
8001-1995]415節の「合成樹脂管配線」を示しています。この工法によって地中埋設工事はできません。地中電線路では、感電防止のため、電線にケーブルを使用することになっています。 |
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[参考] [内線規定JEAC 8001-1995] 820−1 地中電線路の施設方式 1項 [電気設備技術基準・解釈 H9 H10 H11] 第134条 地中電線路の施設 第1項 [電気設備技術基準・省令 H9 H10 H11] 第21条 架空電線及び地中電線の感電防止 第2項 |
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Version情報
Ver.2.0 (Preview Version) 2000/03/22版
タイトルを「合成樹脂製可とう電線管(PF管)の施設場所」から「合成樹脂製可とう電線管(PF管)配線の施設場所」に変更しました。内容を見直し、追加・修正をしました。コンテンツ全体をVer2.x仕様(図を入れ、見やすさを検討しました。)に変更しています。「施設場所の制限」を追加しました。
Ver.1.6 (Preview Version) 2000/01/12版
Ver.1.4を作り終えて安心していました。確認の意味でメーカーカタログを眺めたところ、電線管を用いた配線には、「絶縁電線(IV線)による配線」、「ケーブルによる配線」、「弱電流回路の配線」の3種類があることを発見しました。CD管のコンテンツとの整合性考え、条件を付けることによって、誤解のないような表現でまとめてみました。
また、地中埋設についても少しですが追加しています。JIS C3653-1994 「電力用ケーブルの地中埋設の施工方法」の存在を知ったからです。
このコンテンツは、将来、PF管の「絶縁電線(IV線)による配線」のみを扱うことにし、地中埋設、「ケーブルによる配線は、別コンテンツとして独立させるつもりです。
Ver.1.4 (Preview Version) 2000/01/05版(未公開)
Ver.1.2の内容が膨らんだため、コンテンツは3つに分割することにしました。このコンテンツでは、合成樹脂製可とう電線管(PF管)の施設場所だけを扱うことにしました。「CD管」については「No.0007 コンクリート埋設専用電線管(CD管)の施設場所」に、「VE管」については「No.0003 硬質ビニル電線管(VE管)の施設場所」にまとめました。
Ver.1.2のあやふやであったところをすべて修正しました。「Virsion情報」の新規追加、「このコンテンツを利用される方へ」、「参考文献」を追加・修正しました。
Ver.1.2 (Preview Version) 1999/12/08版
Ver.1.0の内容が膨らんだため、コンテンツを3つに分割し、「合成樹脂管配線の施工場所 その2」としました。
Ver.1.0 (Preview Version) 1999/12/01版
「合成樹脂管工事の施工場所」として初upです。
このコンテンツを利用される方へ
■ このコンテンツは、プレビュー版です。正規公開版は、Ver.3.x からを予定しています。内容に関して間違いがあるかもしれません。ですから、100%信じることはおやめ下さい。コンテンツの内容について、間違いにお気づきの方はご連絡いただければ幸いです。コンテンツに反映させたいと思います。このコンテンツが正確になるよう努力していきます。
■ もし、あなたがこのコンテンツによって、損害等が生じても保証はしません。必ず、下記の参考文献等を用いて、内容を確認し、納得された後に活用することを心がけて下さい。
■ このコンテンツは、日々変更していきます。最新のバージョンのコンテンツをご利用下さい。
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参考文献
■ このコンテンツは、次のコンテンツの文献を参考に作成しています。これらの文献にも必ず目を通して、私のコンテンツをご利用ください。
Thank you.....(敬称略、順序不同)
電工師匠 M.Saito、松山@千葉(電工)、鈴木真樹
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