わんだふる スイスアルプス (6)

  1.私にとってのスイスアルプス
  2.膨れ上がるスイスアルプス
  3.いよいよ出発 : 8月5日(土)
  4.あこがれのスイス(チューリッヒ)到着 : 8月5日(土)
  5.氷河特急に乗ってツェルマットへ : 8月6日(日)
  6.ヴァリスの山々 : 8月7日(月) 
  
7.エッシネン湖経由でグリンデルワルトへ : 8月8日(火) 
  8.ベルナーオーバーランドの山々(1) : 8月9日(水) 
  9.ベルナーオーバーランドの山々(2) : 8月10日(木) 
 10.さよならスイスアルプス : 8月11日(金)  
 11.我に帰って : 8月12日(土)  
                                               
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10.さよならスイスアルプス : 8月11日(金)

 今日は、いよいよスイスアルプスにお別れする日である。5日の夜にチューリッヒに着いて、翌6日ツェルマットに入り、ヴァリスの山々を堪能した。その後エッシネン湖に遊んでから、グリンデルワルトに入り、ベルナーオーバーランドの山々を2日間歩いて回った。あっという間に5日間が過ぎてしまった。今日も6時過ぎに目を覚まし、ヴェランダに出てみると、眼前に大きなアイガーの山頂が、朝日で真っ赤に輝いているのが見えた。今日もまた快晴である。アルプスがもっと遊んで行くように誘っているようだ。でも、サラリーマンは辛いもので、ここでまだ遊んでいたら、クビになってしまう。日本に帰ったら、またせっせと仕事をしなければならないことを思い出してしまった。あー、やんなっちゃうなー。もっと遊んでいたい!!
 食事を済ませると、いよいよジュネーブ(Geneve)に向けて出発である。今度は、電車ではなく、飛行場までバスの旅となった。バスが動き始め、何度も電車の乗り降りをしたグリンデルワルトの駅前を通って行く。あー、これで終りだなーと思ってしまう。アイガーも我々を見送っていてくれるのだろうか。「また来るぞー!」と叫べないところが、また悔しい。何だか、無性に寂しい気持ちである。・・・・・
 私のこのような気持ちを無視したように、バスは快適なエンジン音を響かせて、ベルナーオーバーランドから離れて行く。途中、きれいなインターラーケン(Interlaken)の町中を通るが、すばらしいスイスアルプスの記憶が頭の中にいっぱいあるので、うつろな感じで車窓の外を見るだけである。インターラーケンを過ぎると、バスはハイウェーに乗り、一路まっしぐらにジュネーブへ向けて走った。ハイウェーはすいており、ベルン(Bern)を通り、レマン(Leman)湖に出て、湖畔に沿って西に向かう。レマン湖は大きな湖で、美しくは見えたが、山中湖を何倍かした大きな湖くらいにしか見えなかった。ヴァリスの山々やベルナーオーバーランドの山々の美しさから比べたら問題外である(本来、比較対象ではないが)。バスはジュネーブの町には入らず、直接ジュネーブ近郊の飛行場に着いた。
 着いてすぐに、手続きを済ませ、税関を通り、来たときと同じくルフトハンザ機に乗った。にこやかに迎えてくれるスチュワーデスの笑顔なんかぜんぜんつまらなく思える。あー、これで夢のように楽しかったスイスアルプスの旅が終ってしまった。終りだ・・・・・


11.我に帰って : 8月12日(土)

 12日のお昼頃に成田に到着した。長男が車で迎えに来てくれていた(ジュネーブの飛行場から東京へ電話をし、成田まで迎えに来るように頼んでいた)。ターミナルを出ると、あの蒸し暑さで、むっとする。なんと言う暑さなのだろう。いっぺんに現実に引き戻されてしまった。ここは日本であり、スイスではない。あさってからは会社へ行って、パソコンとにらめっこしなければならない。あー、スイスへ戻りたい。山頂を赤く染めたマッターホルンに’GoodMorning’と朝の挨拶をしたい。アイガー、メンヒ、ユングフラウの山々に、’Nice to meet you.’と挨拶をしたい。スイスへ戻りたい。
 あー、でも、もうだめなのだ。もう行く機会はきっとないのだろう。家に帰る途中、あの「ファミリーレストラン」で遅いランチを食べた。これは例の日本の味である。うまいかと言えば、うまいのだが。ますます日本そのものである。日本に戻ってきたのである。
 3時ごろ、なつかしの我が家に到着。愛犬Carlが尻尾を振って迎えてくれる。でも、この家はなんと蒸し暑いのだ。気が狂いそうである。私はスイスへ戻りたい。かなわぬなら、山中湖でもよい。東京で働くのはご免だー!!
 久しぶりに、家で家内の作ってくれた夕食を食べる。あー、もうだめだ。うまい。いつもの味である。「おい、いつまで寝ぼけているのだ!さあ、目を覚ますんだ!」

 最後に、私達に楽しい旅をコーディネートしてくださった添乗員の倉持さん(HIS)にお礼を申し上げます。

 ようやく、「わんだふるスイスアルプス」が終りました。長くかかってしまったので、今はほっとしております。
最後までお付き合いくださった方には、心からお礼を申し上げます。
できましたら、ご感想でもいただければ幸いと思います。
ありがとうございました。


                                                                                                                      2000.09.24 完
                                                
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