わんだふる 北イタリア(ドロミテ山塊) 遊覧 (1) 

はじめに

 2018年9月29日(土)から10月7日(土)の8日間、北イタリアの北部地方を遊覧してきました。今回の旅行の目的は、ドロミテ地方(山塊)とアルプス地方を訪れ、美しい山々や村を観ることでした。季節的には秋が深まる頃で防寒対策も必要でしたが、比較的晴天に恵まれ、とても素敵なツアーでした。山を歩けなくなった私にとっては、かなり満足な旅でした。写真を中心にた旅行記をしますので、ご覧になってください。

                                                                            2018年11月28日(金)

  1.プロローグ
  
2.東京からミラノへ :             9月29日(土) 
  
3.湖水地方観光&パドヴァへ :       9月30日(日)
  
4.コルティナ・ダンペッツオへ 
:       10月1日(月)
  
5.ドロミテ山群観光&トレントへ :     10月2日(火)
  
6.スイス・ロカルノ&ミラノへ :       10月3日(水)
  
7.チェルビーノ&モンテ・ビアンコ :     10月4日(木)
  
8.ミラノから東京へ :             10月5日(金)、6日(土)
  
                                         
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                                              => わんだふる山中湖(Close)

1.プロローグ

 イタリア(中部地方)には20年ほど前に行ったことがありますが、今回のツアーは、ミラノを中心とした北部の湖水および山岳地帯を訪れました。もちろん、今はもう体力的に山歩きは出来ないので、観光バスで風光明媚な山岳地帯を巡る旅です。今回は都市観光や遺跡観光がなく、イタリア北部地方の豊かな自然をたっぷりと楽しむことができました。北部地方の村や山等の名前は知らない方も多いと思いますので簡単な地図を掲載しました。大体のコースのイメージに役立ててください。
 訪れたイタリア北部地方の概略を記しておきます。

 北部地方は、右(東)から、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州、ヴェネト州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州、ロンバルディア州そしてヴァッレ・ダオスタ州の5州からなります。
 
 今回のツアー目的の一つである”ドロミテ山塊”は、東の3州(フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州、ヴェネト州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州)にまたがり、北はオーストリアと接しています。”ドロミテ”の名はこの山塊の地質攻勢を研究した泥μの名前に由来するそうです。そして、これらの山塊を構成する石灰質の岩石を”ドロマイテ”と呼ぶそうです。ドロミテ山塊の山々は西のアルプスのように4000mを超える山はありませんが、垂直に切り立った一種異様な山の形と独特な赤茶色の岩肌によって、すばらしい景観を見せてくれます。

 ”湖水地方”というのは、ミラノ(ロンバルディア州)の北部地域に点在する湖とその周辺を総称しています。北はスイスと国境を接しており、今回は電車に乗ってスイスのロカルノという町までいってきました。今回訪れた湖は、西からマッジョーレ湖、コモ湖そしてガルダ湖の3つでした。アルプス特有の風景と地中海的風景が入交、湖畔はイタリア屈指の高級保養地(別荘地)となっているそうです。

 今回のツアー目的のもう一つである”アルプス地方”は西のヴァッレ・ダオスタ州にあり、北はスイス、フランスと接しています。ここからは、名峰マッターホルン(チェルビーノ)とモンブラン((モンテ・ビアンコ)を間近に展望することができます。

 
 イタリア北部地方の気候は、ローマやナポリのような南イタリアの気候に比べれば冷涼です。10月のミラノの平均最高気温は19℃、平均最低気温は8℃で、東京(平均最高気温22度、平均最低気温15度)と比べても低くなるようです。ましてや、ドロミテ地方のような山岳地帯はずっと冷え込みますので、それなりの防寒を考慮した服装が必要です。でも、トレッキングをするわけではなく、せいぜい散策程度ですので、真冬の服装は必要ないようです(ただし、ロープウェイなどで3000mほどの展望台へ上がる場合には、状況によってはきちんとした寒さ対策が必要です)。

 それでは、イタリア北部地方の観光旅行記をお楽しみください。


2.東京からミラノへ : 9月29日(土)

 東京を朝に出発し、所沢発の成田空港行きバスで成田空港に向かいました。12時35分初のアリタリアーイアタリア航空AZ787便でミラノに向かいました。今回は乗り継ぎなしの直行便で、フライト時間はおよそ12時間40分でした。かなりの長時間フライトですが、乗り継ぎがなかったので、比較的楽でした。

 18時15分(夏時間が適用されているため、東京からは7時間の遅れとなります)、ミラノの飛行場に到着しました。入国審査後ただちにバスでホテルに向かい、20時過ぎにはホテルニ到着しました。この日は夕食なしなので(機内食で済ませました)、明日からの長い旅に向けてすぐに就寝となりました。
  


3.湖水地方観光&パドヴァへ : 9月30日(月)

 昨夜は早めに寝たので、今日はまだ暗いうちに目を覚ましました。天気がよかったので、ホテルの周りを散策しました。ホテル自体が公園の中に位置しており、池や草地、林に囲まれており、とても気持ちの良い環境でした。5時ころには目が覚めました。3時か4時ころには外は明るくなっていたようです。朝食までに少し時間があったので、ホテルの周りを散歩しました。ホテルは公園の中に位置しているようで、周りは林に囲まれ、池や草地があり、素敵なロケーションでした。地元の人たちも朝の散策をしていました。

 今日の観光は、まずミラノの北に位置するコモ湖(およそ58km)を訪れ、遊覧ボートに乗ります。それから、バスに乗って南東方向におよそ170km、ガルダ湖畔のシルミオーネへ行きます。そこで観光後、東方の宿泊地パドヴァに向かいます(およそ120km)。

 9時ちょうどにバスはホテルを出発しました。およそ1時間半でコモ湖畔に到着しました。早速遊覧ボートに乗り、コモ湖を40分ほど遊覧しました。湖畔には豪華な建物が建ち並んでおり、「あれは超有名人のだれだれの所有です」という説明がありました。山中湖の別荘とは大違いでしたね。ということで、そんな豪華な建物を湖上から観察してもぜんぜん面白くもありませんでした。
コモ湖畔と遊覧ボート コモ湖畔の豪華別荘群 コモ湖のドゥオモ(大聖堂) ドゥオモ前広場
 コモ湖のレストランでランチを食べた後、バスでシルミオーネに向かいました(およそ170km)。ハイウェイを長時間走るときは、トイレ休憩を兼ねて途中でサービス・エリアに止まってくれます。自動販売機がない点を除けば、大体日本のSAと同じようなイメージですが、”コーヒー”を注文すると、濃厚な”エスプレッソコーヒー”が出されますので注意が必要です。通常のコーヒーを飲みたいときは”アメリカン”という必要があります。エスプレッソは濃厚で、比較的安く、とてもおいしかったです。

 3時半ころ、ガルダ湖畔のシルミオーネ(湖に岬のように突き出ている狭い地区)に到着しました。駐車場から少し歩くとスカラ家の城塞(13世紀建造)の前に出ました。ここを入ると、お土産屋や飲食店があり、大勢の観光客でごった返していました。そこを通り抜けると、岬までの道が続いており、素敵な散策を楽しみました。多くの人が巨大なジェラートを食べており、二人で一つ(スモールサイズ)食べるのも大変なほどでした。

ハイウェイSA(AutoGrill) AutoGrill内のエスプレッソカウンター
シルミオーネ入り口(スカラ家の城塞) シルミオーネの内部1 シルミオーネの内部2 シルミオーネ内散策路からガルダ湖を望む

 シルミオーネの観光の後は、今日の宿泊地パドヴァに向かいました(およそ120km)。7時ころにパドヴァに到着し、夕食はホテルで食べました。イタリアでの食事は、パスタやピッツァが多く、最初はおいしいと思っていたのですが、だんだんと飽きてしまいました(以前にインドの旅をしたとき、毎日、朝、昼、夕食、3種類のカレーだったことを思い出しました)。

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4. コルティナ・ダンペッツオへ : 10月1日(月)

 今日は、いよいよドロミテ山塊の東側に位置するコルティナ・ダンペッツオの町に向かいます。天気は下り坂で、雨で気温も低いと予想されていましたので、ちょっと憂鬱な気分でした。8時ちょうどにバスはホテルを出発、まずはコルティナ・ダンペッツオの東にあるミズリーナ湖に向かいました(およそ190km)。10時半過ぎに、ミズリーナ湖畔に到着しました。湖からは、三つの岩峰からなるトレ・チーメ・ディ・ラヴァレド山がそそり立っているのが見えました。観光客はまばらで、ドロミテ地区はオフシーズンに入っているようです(冬になれば、再びスキー客が大勢来るそうです)。自由時間が与えられたので、1時間ほどかけて湖を一周しました

ミズリーナ湖とトレ・チーメ山 逆さトレ・チーメ山 ミズリーナ湖畔のホテル
 
 12時にミズリーナ湖を立ち、30分ほどでコルティナ・ダンペッツオの町に到着しました(およそ30km)。昼のランチはフリーということで、各自で街中のレストラン(といっても、こちらもシーズンオフで、開いているレストランは少なかったです)でランチをとりました。このツアーは比較的安かったのですが、ランチや夕食がなかったり、ちょっと高すぎると思われるオプショナルツアーが2つもありました。こういうツアーは要注意ですね!
 食後はいったんホテルニチェックインし、それから街中を少し散策しました。といっても、このコルティナの街は四方山に囲まれた小さな街で、日本でいえば草津の温泉街のようなところでした。もちろん、観光客も我々以外はあまり見かけませんでした。少し疲れていたのですが、時間がたっぷりとあったので、1時間ほど街中を散策しました。その後、いったんホテルに戻り、夕食のため外のレストランに行って食事をしました(これもフリーでしたが、結局は添乗員と一緒の全員参加の夕食でした)。夕方には予報通りの雨が降りましたが、大降りすることなく、夜中には雨は止んでしまいました。
 
コルティナの街中心部 トファーネ山(コルティナ) クリスタッロ山(コルティナ) ソラピス山(コルティナ)

 自由行動のあとは、ノルウェーのオスロへ向かうべく、ストックホルムの空港に行きました。18時40分、ストックホルムを出発し、19時40分にオスロに到着(フライト時間は1時間)。宿泊するところは、オスロから1時間くらい離れた郊外の”ガルデモン”というところで、そこのレストランで夕食を採った後、21時30分にようやくホテルに到着となりました。もちろん、空はまだ明るいのですが、それでもかなりの強行軍ですよね。よく頑張っていると自分自身に驚いています。

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5. ドロミテ山塊観光&トレントへ : 10月2日(火)

 朝早く目覚めたので、窓から外を見ると、まだ少し暗かったのですが、雨は止んで晴れていました。早速、外へ出て、昨日散歩できなかったホテルの周りを散策しました。しばらくすると朝日が照り始め、山が金色に輝き始めました。いやー、素晴らしい景色を見ることができ感激です。ホテルに戻り、朝食を食べて、8時半にバスでホテルを出発しました。今日はドロミテ山塊のドロミテ街道をバスで走りながら、3カ所を観光し、その後トレントへ向かいます。

 まずは、、最初の観光地であるポルドイ峠に向かいました。道はくねくねとうねる山岳道路で、舗装されているので快適なドライブでした。高度を上げていくにつれて、周りの景色は青空をバックにした針葉樹の森と雪を抱く岩峰となりました。およそ60km走ったところで、ポルドイ峠(2239m)に到着しました。峠は、昨夜の雨のためか、雪が少し残っており、路面は一部凍っていました。恐らく気温は0度前後でしょう。とても寒いでしたが、日差しが強く、また風もなかったので凍えるほどではありませんでした。早速ロープウェイに乗って、展望台(サッソ・ポルドイ:2950m)まで行きました。展望台からは360度の展望で、雪で覆われた奇怪な岩峰群からなるドロミテ山塊を見渡すことができ、またまた感動しました。添乗員によると、最高標高のマルモーラダ山(”眺め2”の写真)が見えるのは珍しく、最高の天気だそうでした。

朝日で金色に輝くトファーネ山 冬季オリンピック会場の入り口 ポルドイ峠展望台頂上を望む
ポルドイ峠のロープウェイ液 ロープウェイから展望台を望む 展望台からの360度の眺め(1) 展望台からの360度の眺め(2)
 
 展望台から降りて、峠のレストランでお昼を食べました。その後バスに再び乗り、カレッツア湖(およそ35km)に向かいました。1時半ころカレッツア湖の駐車場に到着しました(ここの駐車場は有料とのことでした)。駐車場から道路を渡って少し歩くと、小さなグリーン色の湖に出ました。後ろの岩峰ラテマール山を湖面に移しており、とてもきれいでした。自由時間ということで、およそ30分の湖畔散策(一周)を楽しみました。

 次にサンタ・マッダーレ村に向かいました。この村の名前は日本の観光案内書籍には出ていなかったので、どんな村なのか、どちらの方面に連れていかれるのかよくわかりませんでした。バスは、ドロミテ山塊の西側(左側)に出て、それから北に上がり、次いで東(右)の方面を走ったようです。後で知ったのですが、この辺りは南チロル地方とも言い、オーストリアに近いそうです。3時半過ぎに、そのサンタ・マッダーレ村の駐車場に到着しました(およそ77km)。村は緑のなだらかな丘の上に在り、山に囲まれていました。北の方には氷河をもったガイスラー山群が見渡せました。とっても絵になるような風景です。
 *東京へ帰って、あるカレンダーの11月のページを開いたところ、このサンタ・マッダーレ村の写真が載っていました。そのカレンダーの写真は紅葉した秋の風景でしたが、下の右端の写真と同じアングルの写真だったので、びっくりしてしまいました。偶然ですね!

 5時にトレントに向かい、ホテル近くのレストランで夕食を食べ、8時にホテルに到着しました。天気が心配されましたが、快晴に恵まれた一日となり、興奮気味でした。あすも素敵な一日となりますように!




カレッツア湖とラテマール山 サンタ・マッダーレ村 サンタ・マッダーレ村とガイスラー山群


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