カシオ CZ-101

つまずいた新人

ファミリーキーボード「カシオトーン」では有名だったカシオから、本格的デジタルシンセとして1984年末に登場。
このデジタルシンセは、従来のアナログシンセと同じ操作で、音作りが簡単に出来た。
波形の組み合わせによって、レゾナンスを効かせた音が出せた。リングモジュレーションを使って、金属音も出せた。8ステップまで使うことが出来るエンベロープで、ブラスの不安定な立ちあがりの感じが出せた。
MIDI受信では、モノシンセ4台分としても動作した。ストラップピンも付いていた。
意欲的な新作だった。
だがしかし、ミニ鍵盤だった。タッチセンスも付かなかった。ボタンも貧弱だった。
「カシオトーン」のイメージが重なり、CZ-101はブランド力の確立に失敗した。
カシオの意欲は、庶民に理解されなかった。
CZシリーズの本格的反攻は、宣伝に高橋幸宏氏を採用し、16音ポリ、シーケンサー内臓、コーラス内蔵
のCZ-5000(198,000円)が登場する1985年夏まで待つことになるのだった。
音源 PD(位相変調)
鍵盤奥行 白鍵/黒鍵 81mm/44mm
鍵盤 オクターブ幅 140mm
重量 (電池除く) 2.6Kg
使用電池 単1 6個
使用形態 据え置き兼用
発売年、価格 1984年、89,000円
MIDI あり

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