Macworld Expo/Tokyo '99

個人的レポート

(写真を無理矢理入れたぞ。テキストはまだ速報版ゆえにたぶん改訂する。
写真も増やしてページを分割するかも。という99.03.02version
→で、少し訂正した99.03.05version)


Contents

潜入
会場
新G3(Blue & White)
iMacが泳ぐ
お買い物リスト
なぜかフィットネス
USBでもDTM
12年(?)ぶりの再会
いちおう当選!
iMacのペーパークラフトとキャンディ
名残りの日々

撮影データ

寒いがマフラー、手袋、帽子はパス。DSC-X100、Palm3、予備のスマートメディアもしっかり持つ。16MBだと248枚も撮れる。でも、ニッケル電池のスペアは充電し忘れたので、手持ちだけでやる。銀行に寄って軍資金も下ろした。いざ、幕張へ!

会場に向かうと三宅一生が。

海浜幕張駅から幕張メッセへ。
「Think Different.」
三宅一生が出迎えてくれる。

ちいと予定よりは遅れたが、11時10分には会場に潜入。すでにMicrosftのIE4.5(事前登録者用受付にて)とAOLの100時間無料のCD-ROM(入ってすぐの階段下で)はゲット。


会場はいつもより狭い。

階段の上から会場を俯瞰する。

中央の「Yum.」のポスターをアップルの
ブースで配っていたので、1枚ゲット!
(もちろん、この大きさではない)
しかし、それを持って歩くのに難儀した。


土曜の最終日だが、まだそれほど人は多くない。ジョブズの基調講演でがっかりしたか?

ずらっと並ぶ5色のiMac。

サンフランシスコと同じアングルで。
人が鈴なり。


まずは新Power Mac G3 (Blue & White)がはらわたを見せて回転していたので、じっくり見る。new G3の外観。

半透明から浮き上がる「G3」の文字。
4つのハンドルがつくる曲線。
特注のビスによるネジ止め。

G3の右側のパネルを開いたところ。

メモリスロットが4基(右)。
カードスロット(左)には
SCSIカードを差すことも可能。
中央にCPU。


ざっとアップルとマイクロソフトのセミナーのプログラムを眺めて「ろくなもんがねえや」と(傲慢にも)思い、時計回りに散歩し始めた。その結果は・・・


アクアゾーン用のiMacinfishのタンジェリン1,000円を買った。

iMacの中で泳ぐiMac。

卵が孵るとiMacに成長するらしいが、
いまだにアクアゾーンに導入していない。
(1999/03/01現在)
果たして私が飼育して生き残れるのか?
迷ったのは「どの色にしようかな?」ってことだけである。実は、色によって育った姿や動きが違うようなのだ。ふうむ。6色で5,000円というセットを買って飼育日記を比較したら面白かったのだろうか? しかし、ことごとく飼育に失敗した私が手を出すようなものではない。


新潮社/Voyagerにて4冊で7,140円。UGブースでプログラム集のCD-ROMが600円。古いMIDIデータの放出品を2パック(クイーンとか)で1,000円。イケショップでGoType!キャリングケースが2,480円。

あっさり物欲に負けた。といっても、別に銀行まで行く必要はなかったな。PowerBook2400/180のRAMを112MBに拡張したモデルが278,000くらいだったか。別にあせって手を出すほど安いわけではない。もう少し安ければ、この会場でG3カードを買って交換してもらおうかとも思っていたのだが。

RAMの価格。

RAMのEXPO特価。
128MBまではお得だが、
256MBになると急に割高になる。
いまのところ、コストパフォーマンス
では128MBまでがよさそう。

プレステのエミュレーションソフトの売り出し中止のお詫び。

話題の「Virtual Game Station」
(英語版のiMacまたは新PM G3でしか
動作せず、ソフトも北米版のみ使用可)
はソニーの要請で販売中止。
開発・発売元のConnectix社は
リバース・エンジニアリングではない
としているので、問題はコピーソフトを
使えなくするプロテクトにあるのではないか?
(という私の推測)


マクロメディアのアンケートを書いて体験版CD-ROMをもらう。

インタウェアのフライングフィットネス(なんか違う名前だったかもしれん)を見学する。
インタウェアのブースではフィットネス。

このマシンで頑張って最高値を出すと、
何かもらえたらしい。
そんなゲームより、G3カードを実装したモデル(あ、きれいなオネエチャンのことではないぞ)のパフォーマンス実験をしてくれないものか。ここで30分は粘ったのだが、むなしい。アンケートに答えるとなぜかラーメン(「一平ちゃん」)をくれる。けっこうな行列で、もらいそこねた。

FUJIはFinePix2700を展示。200万画素を越えるとさすがにきれいだ。しかし、昨年はあったオリンパスとのコンパニオン対決はなくなった。あの露出度は、空間を歪めてオタクどもを吸引していたんだけど。代わりに、藤原紀香のほぼ等身大パネルがなかなかセクシーであった(別にコレクションする気はない。誤解しないように)。私はデジカメには高い解像度は求めていないのでパス。それよりスピードと軽さと消費電力減らしの方をよろしく。


MIDI関係は、USBにも対応するよ、ということしか新味はないようだった。Rolandから、USB ポートのついたMIDIインタフェース(S-MPU64、4in+4out、64チャンネル対応で27,000円)が出ている。高機能だが高価。ただの1in、2outくらいのMac ManのUSB対応みたいなもんが1万円以下で出ないかな。また、Griffin Technology社からgPortというのが出ていて、これは新G3用に、たぶんほとんどのユーザーは使わない内蔵モデム用のポートを使ってMIDI機器とつなぐアイデアものだった。しかし、本命はやっぱりFireWire接続だと思うのだが、見つけられなかった。ムービーほどの転送量ではないにしろ、演奏時のパフォーマンスの安定性を考えるとね。

島村楽器のDTMソリューションとしてのiMacも見たが、単なるバンドルセットでいいのか? と思ってしまった。
島村楽器のiMacのノーテーション用。

「iMac Notation Model "MusiMac"」
いう名前。操作感も画面もよい。
しかし、それなら好きなソフトを入れる
のとまったく同じではないのか?
(64MB増設、Finale/codaつき、
音楽理論書やらソフト音源VSC-88H
などがついて249,800円)
わてはなあ、オールインワン系はカスタマイズしにくいけえ、好かんねん。欲しいのは、パーソナルユースごとにコンサルティングしてソリューションを提示できるセラーなのだ。楽器屋の店員はたいていバンド崩れなので、無愛想だしさあ。でも、ここでiMacをいじってる子ってゲームばっかでMIDIには興味ないみたい。

G3アップグレードカードは見たぞ、たしかに。いまの7300/180をG3化してビデオアクセラレータを入れるか、 新PM G3を買うか。最大の問題は置く場所か。いや、P1を考えれば予算も足りない。実はよく考えるとG3のような高性能なマシンを必要とする作業を私がやるんだろうか? でも、安いんだよなあ。昔はウン百万円で、スペックは今の数十分の一くらいだったことを思えば。なんせ、高校生が「かわいいから」という理由でiMacをポンと買っちゃうんだもんなあ。


T-Time(電子本の最新版とでも言えばいいのか?)の第1弾が山川健一さんの『ジャマイカ飛び』で、もちろん買ったが、なんとサイン会が2時からだというので行く。たぶん、12年ぶりくらいの再会ではないだろうか。15年前に、1年近く連載をしていただいていたのだ。もっと昔のことをいえば、私が生意気にも10代で「海」とか「群像」を読んでいたころ、「瓶のなかのガラスの船」という作品を読んでむちゃくちゃ感動したのであった。さらに言えば、新雑誌を研究開発するプロジェクトで、いろいろ聞き回っていたとき、メディアをもってメッセージを発する覚悟について静かにかつ真摯に諭されたことを思い出す。お会いしたのはそれが最後になったのだった。『マッキントッシュ・ハイ』が出たときにメールを交換したのが2年前くらいか。

サイン会でろくな話ができるわけもなく、名刺をお渡しして辞去した。山川さんはもちろん覚えていてくれ、いまの私の仕事への気遣いまでしてくれた。「電話くれよ」という口調は、やっぱり今でもロックだった。

山川健一さんに教わったこと。それは、雑誌いやあらゆるメディアに魂を込めることだったのかもしれない。表現。メッセージ。自由。コトバが空疎に響くか、リアリティをもって人の心を動かすのか、その違いはいつまでも語りつづける者にとっての宿題だ。


MYCOMの抽選にトライし、
抽選の1等から6等はけっこう豪華。

なんと、特賞はiMacである。
毎日、1人に当たるらしい。
ポムダビ体験版を当てる。これはこれで、少し嬉しい。別のブースだが、3年前にはNetscape最新版を当ててインタビューまでされたことがあるんだけどなあ。あの頃は買うと1万円近くしたような気がする。ヴァージョンは1.xxだった。


「MacPeople」を買ってiMacのペーパークラフトをもらう。
これがペーパークラフトと5色のキャンディだ!

「手作り卓上マック」。
写真では切れているが、
新G3もある。
左下が5色のキャンディ。
なにがおかしいって、5色のキャンディー付きだ。カラーリングもばっちりフィット。このセットをつくるのは大変だったのではないかしらん。おかしい、っていえばMacintosh WireのCFビデオも笑える。「牛丼って、特盛りだと650円くらいするよねえ」というのは、ピザ3,000円よりも秀逸。

ただいま解体中。

Amuletのブースでは、PowerBookへの
アップグレードカードの装着をその場で
実施。しかも、その分解・組み立てを生
で中継。だから、これはモニター画面を
撮影したもの。あまりに手が早くてブレ
ている。

展示ブースの低調に比べ、ユーザーグループの活気は目立った。これはレゴMac。
レゴブロックにくるまれたオールド・マック。

たぶん、SE/30かColor Classicか。
マウスまでレゴ仕様。
圧巻は202台の2400集合(もちろんユーザーも集合)。あの雄叫びは異様/偉容/威容だった。結局会場内には収まらず、会場外での記念撮影になったそうだ。今回の目玉イベントは結局これだったんだな。


会議場202号室のMac博物館はえらい行列だったのであっさりあきらめる。私のPalm3のRightNow!に登録されている唯一の時刻表は京葉線海浜幕張駅なので、もちろん参照する。例によって食事抜き、CCレモン120円と午後の紅茶120円で5時間を生き抜いたぞ。別にそんなに頑張る必要はないんだけどさ。

なお、DSC-X100で50枚を撮影し、メディアも電池も余裕あり。これなら使える。

あ、夕焼けだ。

駅にも「Yum.」が。

(1999年2月20日取材・撮影)

Text and Photography by Takashi Kaneyama 1999

撮影データ

使用カメラ

DSC-X100(サンヨー)にて撮影。
スペックはと。

高解像度(640*480)で123枚、超高解像度2(1024*768)で49枚、超高解像度1(1024*768)で30枚(いずれも8MBスマートメディア装着時)だけど、私は16MBを入れたからちょうど2倍撮れるのだ。50枚撮影した時点で撮影可能枚数は200枚ちょうどであった。ガハハ。音声も動画も入るが、メモリを食うので、当分は使わないと思う。

撮像素子:1/3インチCCD固体撮像素子、85万画素
ホワイトバランス:フルオートTTL
レンズ:f=6mm、固定焦点、5群5枚(35mmカメラ換算43mmレンズ相当)
絞り:F2.8、F8(自動切り替え)
測光方式:撮像素子によるTTL中央重点測光方式
露出制御方式:絞り・シャッター可変プログラム露出制御(撮影メニューにより露出補正あり)

ここまで、マニュアルから写したが、いまいちよくわからんのである。まあ、初期のコンパクトカメラみたいなものだ。ズームレンズではなく、やや広角で、露出はほぼ自動のみ。だが、私は屋内で常時フラッシュをオフにしたので、絞りをできるだけ開けた。ために、ピント、プレでは厳しい条件を負うことになった。

あとは、感度がISO90相当とか、液晶は2.0インチ低温ポリシコンTFTとか、通常撮影で60cm〜、マクロ撮影で10〜50cmが撮影範囲とか。まあ、そのへんですね。感度は低いです、銀塩カメラでISO400を使い慣れてる身には。でも、これってけっこう優秀な方なんです。これよりいいのは重いわ、高いわ、でハナシにならない。

今回の撮影条件

フラッシュ発光禁止。
Hiモード(640×480、同機の3つののモードではもっとも低画質)。
当然、手持ち(ゆえにぶれてボツ写真もあり)。

画像補正

DSC-X100付属ソフトのフォトラボにて画像をHDに取り込み後、photoshop4.0にて若干の画像修正を行った。(基本的には縮小/トリミングと、トーンカーブ及び明るさとコントラストの変更のみ。ほとんどは「やや明るく」「ややコントラストを強める」方向へ。一部にはアンシャープマスクをかけたものもあり)

JPEG圧縮は、ほとんどが「高圧縮(低画質)」 に、まれに「標準」にて。すべてプログレッシブ画像。
それぞれの画像ファイルは12〜90キロバイト程度。

感想

初めて自分のデジカメをメインマシンにしたが、こんなにきれいならもっと早くから使えばよかった。でも、1年前はこんなに性能はよくなかったのかな?

なお、屋内でもフラッシュなしでここまで撮れるというのは予想外だった。ただし、露出はオートのため、シャッタースピードは遅くなる。あまりに軽いために撮影ポジションの保持がなかなか慣れない(単に下手な腕を言い訳している)。ブレ、あるいはピンボケもあったが、そのほとんどはあせって撮ったためにシャッターを押す指に力が入りすぎたせいだった。

Hiモードは、もっともエコノミーで、低画質でたくさん撮れるモードだが、webで使うことを前提にすれば、水準以上である。640×480では大きすぎるのでほとんどは60〜80%程度に縮小するか、大胆なトリミングを施すか、その両方の処理をした。サービス判プリントをエプソンGT6500ART2でスキャンした場合に比べれば発色もコントラストも段違いに良好である。

いったん明るめにすると、画像に隠れていたトーンが出てくるので、 カラーバランスの持っていく方向がわかりやすい。最終的にはコントラストを上げて画像を引き締めるのだが、カメラ側で画像をきれいに補正してくれるよりは、自分で画像ごとに処理していく立場としては、多少は最初の見た目がきれいでなくても情報量を多くしてアレンジの選択肢を残してくれる方がありがたい。

ここでは写真点数が多いため高圧縮したが、ローカルディスク上でオリジナルを見るとなかなか感動するクォリティである。今度は最高画質でデスクトップピクチャ用に撮影に出かけよう。


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