福満園

福建冬節丸を作る福満園の家族


福満園は福建省城関からやって来た新華僑が開いた店です。 場所は松影町と最寄りの駅は石川町でありながら中華街とは反対側の場所にあります。 にもかかわらずこの店に引きつけられるのには訳があるのです。 ここでは本場中国へ出掛けても行ってもそう簡単には食べられないような、福建の郷土料理、家庭料理が日本に居ながらにして味わうことが出来るのです。

福建家庭料理コースがこの店の売りですが、予約すれば一人頭三千円から四千円でコースを組んでくれます。 下の写真はコースの一例ですが先ず前菜は福建海苔と酔蟹のあえ物です。

芋頭米粉は紫色の軟らかくてとても味のよい里芋を使った汁米粉です。 米粉はかなり太めのものを使っています。 味つけには酸筍という独特の臭みを持っている筍の醗酵食品が使われていて、好きな人には堪らない味になっています。

太平燕は半熟の家鴨の卵を虎皮に揚げたものと燕皮雲呑のスープです。 太平は家鴨の卵を意味し、燕皮は豚肉と芋の粉から作ったワンタンの皮です。 この料理は招待した客が家に帰るときに帰り道の安全(一路順風平安)を願ってお出しする特別な意味を持った料理だそうです。

蒸冬節丸は中に海苔とかアサリを入れてサツマイモで作った皮で包んだ芋団子です。 これは定番のメニューにもあって普通はスープ仕立てで食べます。

光餅と生蠣餅は牡蠣と野菜の天ぷら(生蠣餅)を胡麻をはったとてつもなく噛み答えのある光餅で挟んだものです。 ちなみに、生蠣餅は海蠣餅と呼ばれる方が一般的です。

当帰鴨は当帰を使った薬膳料理です。 当帰は体を温める働きがあるので寒いときに食べるのに適した料理です。 私は好きですがこの手のものは癖があるので人によっては拒絶反応があるかも知れませんね。

福建炒麺は何時でも食べられる料理で、定番メニューの一番人気です。 独特のとろみと癖のある味が魅力的です。 でも、最近ちょっとあっさりしすぎじゃないかなー(笑)。


海苔と蟹の前菜


芋頭米粉


太平燕


蒸冬節丸


光餅と生蠣餅


当帰鴨


福建炒麺



基礎データ
住所横浜市中区松影町1-4-5 南雲ビル101号
電話641-5185
営業時間午前11時から午後1時半,午後5時から午後10時ぐらい、土曜定休
お勧め料理福建家庭料理コース、単品では福建炒麺、福建冬節丸など
取材日時1998年




ホームページへ戻る