中華料理は華やかに

水晶蝦仁


まず最初にこの店にひきつけられたのは漢方の薬材をふんだんに使った鴛鴦火鍋です。 この鍋は重慶で発明されたものですが現在では香港、台湾など華人の世界を席巻しています。 この店のチーフのお得意が四川と上海とのことでしたので、「なにか本格的な四川料理つくってくれませんか」とお願いしたところ出てきたのが以下の冷菜の写真の最初の三品と鳳爪を虎皮に揚げたものを使った土鍋です。 この三品味もさることながら彩りがいいですね。 他の料理を見ていただいてもわかるようにここの厨師の作り出す料理には華があります。 真中に大皿の細工物の冷盤を配してその周りに小皿にもったこれらの冷菜を置いたところを想像すると心がおどります。

このとき出していただいた四品は日本人の基準ではすべて激辛に相当するものですが辛さのトーンがみな違うだけでなく味のつけ方が総て異なり飽きのこない組み合わせになっていたところはとても感心させられました。 最初辛いと思った酸辣百頁なども夫婦肺片を食べた後に食すとまるでさわやかなすがすがしい味に感じられて驚かされます。

この店のよいところは味の良さもさることながら値段の設定がとてもリーズナブルなところです。 たとえば熱菜の干菜扣肉などは980円です。タイトル下の水晶蝦仁はさすがにちょっとお高くて1800円になりますがこれは良い材料を使っているのでしかたのないことですね。

またここの厨師は上海の有名ホテル(ここの上海料理は私のお気に入りだったので上海へ行くとかならず食べに行きました)の副料理長だったこともあって間違いのない確かな料理を作ってくれます。 おとくいの上海、四川の宴会料理だけでなく家庭料理系の味にもその才能をいかんなく発揮してしてくれます。 熱菜の干[火扁]四季豆には桜海老が入っていて下町のお惣菜風の味付けになっていて食欲をそそいります。 冷菜の上海拷麩などは一緒に食事をした台湾人が何度も白飯のお代わりをしたほどの逸品です。


冷菜

酸辣百頁(左)と麻辣粉皮(右)


夫婦肺片


糟香螺(左)と鹹蟹(右)


上海拷麩


琥珀耳凍(左)と拌馬蘭頭(右)


西芹開洋(左)と油鶏(右)



熱菜

水煮魚片


腐皮巻(左)と水晶蝦仁(右)


干菜扣肉


干[火扁]四季豆(左)と蟹粉鮮蘭花(右)


蒜茸竹蟶(左)と[豆支]油蝦(右)


花菜肉片


椒塩蒜排骨(左)と牛筋豆腐[保/火](右)



基礎データ
住所台東区上野4-5-9 三州屋ビル3階
電話03-3837-6648
営業時間午後5時に開店するようです。多分全天営業
お勧め料理鴛鴦火鍋、上海料理(家庭料理、宴会料理)、四川料理など
取材日時2000年3月




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