台湾家郷宴

沙鍋魚頭


さて最近は若葉にこっていてまた若葉の報告です。 またかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでの宴会ははじめてなので報告させてください。 内容は鍋を中心に適当にと言ったら、媽媽が田舎料理ねというので内容、値段ともにお任せでお願いしました。


菜譜は以下の通りですが、今回の趣向は火鍋の店で鍋をつついた後にその辺の屋台をはしごしながら気の向いたものをつまむといったものになっています。 したがって、店が用意したもの以外にこちらがかってに指差したりしたものも含まれていてかなり脈絡のないものになっていますがそれはそれで良いのではないかと思っています。 悔やまれるのは鍋に追加の具を注文する愚を犯して鍋が終わった時点で腹が膨れてしまったことです。 これに追い討ちをかけたのがその次に出た台南の棺桶料理(棺材板)です。 でも5時半から9時までじっくり時間をかけて料理に挑戦したのでかなりの部分は消化できましたが最後の物はほとんどの人が手をつけられない状態でした。 残ったものは打包(御持ち帰り)したことは言うまでもありません。

  1. 前菜(ハチノスと豚の尻尾の滷味)
  2. 沙鍋魚頭
  3. 棺材板(台南の棺桶料理)
  4. 油飯
  5. 小魚杏菜
  6. 草仔[米羔]
  7. おからの卵焼
  8. 花生豆花
  9. 屏東肉圓


まず最初は火鍋の準備ができるまでこれでもつまんでてということで招待(サービス)で出していただいた滷味の皿です。 ハチノスのほうは受けが良かったのですが尻尾のほうは小骨があるとか豚の臭いがあるとかで人気はもう一つでした。

さてメインの沙鍋魚頭ですが、大頭連(多分連魚、中国語の発音を聞いただけで漢字を当てたのではずしているかもしれません)の頭を衣を付けて揚げたものが鍋の底に沈んでいました。 他には白菜、エノキダケ、蒜苗、葱、芋頭、魚丸、燕餃、魚餃、蛋餃などが入っており、湯(スープ)は沙茶醤ベースで良い味を出していました。 エノキダケの下が蒜苗でニンニクの芽(一見したところは細めの葱なので台湾葱と呼ばれることもあります)です。 これは炒飯とか麻婆豆腐に使うと味が飛躍的にアップする秘密の食材です。 更にカラスミとの相性が抜群なことも台湾人のあいだではよく知られています。

棺材板は台南の名物屋台料理です。 写真を見てわかるようにこれはパンコキールのアレンジです。 パンも普通の食パンより良いものを使っているようで台南の元祖の店よりずっとおいしゅうございました。 でもやはり、台菜としては邪道かなー。 お腹も膨れるし・・・。

油飯は丁度蒸しあがったものをパックに詰め始めたので指差してみました。 これは子供が生まれた時にお祝いに作るものだそうで干蝦とスルメの香ばしい香りが嬉しいです。 スルメは日本のものではないようでかなり濃厚な香りを持っていて独特な風味をかもし出しています。 これは好評でお土産に買って帰った人もいます。

小魚杏菜はひゆ菜(杏菜)とシラスの料理です。 料理名は同じでも炒めただけのものとスープ仕立てにしたものがありますがもちろんスープのほうが美味しいです。 台湾ではひゆ菜の一番美味しい食べ方がこれだといわれています。 でも今回のような鍋仕立てははじめてです。 嬉しいですね、こうすると普通のスープ仕立てよりいっそう美味しく感じられます。 ただ、残念なことは使われているシラスが日本のもののようで少々しょっぱいことです。 日本のシラスは釜揚のものでも塩をするのでこれを使うと本当の味が出ないそうです。

草仔[米羔]は草餅のような感じですが写真のものは切干大根とか肉そぼろなどが入っています。 台湾の田舎の屋台料理とのことで現地では私も見たことがありません。

おからの卵焼きは豆花を作ったとき出るおからを卵と炒めてもらったものです。 さくさくした軽いスナックのような食感で酒のつまみなどにもよさそうです。 日本で今売られているおからは工場で絞ったものなのでもうなにも良いところが残っていない本当のカスのようなものですが、さすがに手作りのものは美味しいですね。

花生豆花は豆からすって作った豆花に落花生入りの甘いタレをかけて食べるデザートです。 試作の時より豆花が軟らかくなっていますし、タレも前回は生姜が入っていないとか甘さが足りないとかの問題がありましたがこういったものも解決されていてグッドでした。 でも花生が固めなのはいただけませんね。

屏東肉圓は一見水団の汁無しのような感じで出てきました。 吃飽了(お腹いっぱい)の状態でしたがこれ美味しいですね。 ちょっとしょっぱいと言ったら、お湯とかスープをかけて食べるものなのだそうです。 日本のお茶漬けのような感じでしょうかね。 最後に火鍋の湯(スープ)をかけて食すのもおつなものですな。 意外性もあって私は本日の菜譜ではこれが一番のお気に入りです。

最後にお値段のほうですが、ビール、紹興酒、真露各一本づつ、烏龍茶の特大ペットボトル二本と氷込みの四名参加で15kでした。 多少皆勤賞のサービスが含まれているので同じ値段というわけには行かないとは思いますが火鍋(沙鍋魚頭は4000円、他の火鍋は5000円)がかなりの量があるのでこれをつつきながら小吃類をつまめばかなりコストパフォーマンスの高い宴会ができると思うよ。



ハチノスと豚の尻尾の滷味と沙鍋魚頭(右)


棺材板(台南の棺桶料理)と油飯


小魚杏菜と草仔[米羔]


おからの卵焼と花生豆花


屏東肉圓



基礎データ
住所横浜市南区真金町2−18(横浜橋商店街)
電話045-252-4386
営業時間2000年より全天営業に変更
お勧め料理台式火鍋、薑母鴨火鍋、各種台湾小吃など
取材日時2000年冬




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