* 富士通で開発中のソフトウェア Teo の登場生物 フィンク。 後にフィンフィンと名前が変わる。(カタログより)


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 先週の土曜日(1995/02/11)に

 ◆ NEO-ANIMALOGY FORUM ◆ at 原宿クエストホール

 という怪しげな若者向け催しに行ってきて、結構面白かったので報告します。
 副題が「恐竜から人工生命まで、動物たちとの新しいつきあいかたを語る
 7days」というもので、日ごとに話題は変わるのですが、僕が行ったのは
 7日間連続で行われるトークセッションの6日目で、「未来の友達」が
 テーマです。

 その日は、司会:手塚真、アシスタント:YOU。
 パネリスト3人に、立花ハジメ、岡崎京子、大阪大の大村浩一博士。
 なんとミーハーなメンバーでしょう。(本当は岡崎京子目当てで行きました。)

 未来の友達と言うことで、人工生命の話になるのですが、大村博士以外は
 コンピュータさえ苦手な人達。それに関して実のある話は出ませんでした。
 YOU と 岡崎京子は眠そうでした。

 ■ Teo / The Another Earth

 面白いと思ったのは、富士通のプロジェクト「Teo」の紹介。
 富士通では、プロデューサに手塚真、技術担当に大村博士を迎え、
 若い技術者30人(平均年齢25歳!)を集めて1年間、このソフトウェア
 プロジェクトを進めてきたそうです。
 (こういうプロジェクトをやってしまうところがまず偉い。)

 そのソフトの実物がロビーにあってデモされていました。(20inch 
 プラズマディスプレイの薄さと鮮やかさにまず感心してしまったが。)

 Macintosh 画面で動く仮想水族館というのがありましたが、あれの
 仮想生物版と考えると判りやすいかな。
 画面の向こう側には別の惑星 Teo の景色が見えています。そこに住む
 生物"フィンク"が時々やってきて、目の前の枝に止まります。フィンクは
 向こうからこちら側を見ています。フィンクは、イルカと鳥とペンギンの
 中間みたいな生物で、とっても可愛い。

 こちらからは・餌を与える・話しかける・身振りを示す ことができます。
 (マシンにはアダプタが接続されていて、それには、マイク、赤外線
 カメラが内蔵されている。)
 そして、フィンクとこちら側とのコミュニケーションが始まります。
 初めのうち、フィンクは臆病でなかなか寄り付かず、餌を食べて
 くれませんが、慣れて来ると、餌のおねだりをしたり、呼びかけに
 応じて飛んで来たり、機嫌が良いと綺麗なメロディの唄をうたったり、
 芸を見せてくれたりします。
 逆に、ぞんざいに扱うとすねてどこかに行ってしまいます。

 これは、はっきり言って、可愛いです。親近感湧きます。
 まさにコンピュータ内に友達を作っていく感じです。
 犬や猫を飼うよりも可愛いかもしれない。(だってそれは、親近感を
 抱かせるように作られているのだから。)
 フィンクは臭くありません。夜中に大きな声で吠えたりしません。
 なにより、フィンクは死にません(電源を切ってもメモリされている)。

 これがもう売り出されている物なのかはわからないけど(調査中)、
 もし手に入ったら、はまるだろうなぁ。

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・その後の情報
  Teo は、1995/夏以降発売予定
  初めは FM TOWNS 用 → その後AT互換機に展開?
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・TEPIA に久しぶりに行った際 (1995/11)、デモ展示してある Teo を見た。
    商品は発売されたらしい。入力センサも半ドーム型の小ギレイなものに
    なっている。画面の見ためは変わっていないが、Teo に住む生物の
    名前は「フィンフィン」に変わっていた。
  

1995/02/13 T.Minewaki
1997/03/23 last modified T.Minewaki

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