◆ ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね
/ 岡崎 京子 ◆

作品名:ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね
著 者:岡崎 京子
発行所:平凡社
定 価:1200 円(税別)
発行日:初版第1刷発行 2004年03月01日
ISBN4-582-83212-1 C0095 \1200E
「PR誌ちくま」(筑摩書房)1995年1月〜1996年4月号に掲載
── 帯より ──
事故の直前まで描かれ続けた、幼いほどに残酷で、
どこまでも切なく哀しい、岡崎京子唯一の物語集、待望の刊行!
岡崎京子は漫画家だと思っていましたが、こんな文章を発表していたとは
知りませんでした。表紙に「うたかたの日々」の1シーンが薄く印刷されて
いますが、それ以外は1コマの絵もありません。1995〜1996 年に掲載された
ということは、「ヘルタースケルター」などを
描いていた休筆直前の心境がなにか反映されているのかもしれない。
そういう期待もあって読んでみたのだが…
なんなんだろう、これは。痛々しく、切ない物語ばかりだ。
若く、無軌道な若者の心情を一人称でリアルにつづったものとか。
よくわかりません。楽しくもありません。
「森の中」以降に続く最後の3編は「本当の童話」っぽくて面白いが。
物語を作り出す人というのは、脇役のどうしようもない登場人物についても
性格を移入して人物像を作り上げておく、という作業が必要で、これはそういう
どうしようもない人たちに、ひどいことが起こるドラマを組み立ててみたという
いくつかの習作なのかもしれない。
● 目次
- ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね
- 終らない
- 一分間(あやちゃんに)
- ある夜の……
- 蛇
- がちゃがちゃ狂い
- 靴を盗む
- 「……とまぁ、そんなとこ。(You Know)」
- 「あたしって……」
- 青空
- 「ノート(ある日の)」
- 森の中 / 二人の兄弟 / 孤独な王様 / 王妃たち / 赤ずきんちゃん
/ ある夫婦 / その他
- 赤ずきんちゃん
- 森の中
2004/04/18 T.Minewaki
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Takakuni Minewaki