◆ 噂の「おみー君」劇場 / 岡林 みかん ◆

作品名:噂の「おみー君」劇場 〜平成お見合い新事情〜
著 者:岡林 みかん + 白河 桃子
発行所:マガジンハウス 2000/09/21 第1刷発行
定 価:1100 yen(税別)
ISBN4-8387-1190-5 C0095 \1100E
本書のテキスト部分は「月刊 SAY」にて
「平成お見合い事情レポート おみー君日記」(1997年7月号〜1999年1月号)
として連載されたものを加筆訂正してまとめました。
──<帯より>──
こんな男じゃ結婚できない! お見合い市場でも話題騒然!
最低最悪のオミアイ男(通称・おみー君)がやって来た。
恋愛結婚もいいけれど、一度くらいはお見合いを。
そんなふうに思っているあなた。
この本を読んでからでも遅くはありません。
お見合い市場のカラクリが面白いほどに分かります。
末尾の著者紹介でも「伝説の著書に『無果汁 100%』
がある」とまで書かれている、岡林みかんのひっさびさの著書。
しばらく出版されたことに気付かなかった。
文章を白河桃子が書き、後で出版時に岡林みかんが4コマ漫画を描き足した
という構成らしい。
内容は「お見合い」についてである。女性誌に連載されたこともあり、
特に女性側からの観点で、お見合いに現れる男性「おみー君」によって
いかにひどい目に遭ったかという体験を語り、怒りを発散し笑い飛ばすもの。
世間から隔離されていたようなおみー君が次々登場します。
岡林みかんの4コマにも爆笑。しかし、男も男だが、女も女でそれはないだろー
というケースも多々見受けられる。
僕(MINEW)も現在 38 歳にして独身男性なわけで、
いろいろと勉強になったことも多い。
お見合い相手の身上書を「釣書」というのさえ知らなかった。
親戚のおじさんおばさんに紹介されてお見合いのようなものを
させられたことがあるが、本物のお見合いというものは
そんなものではないということは驚きの発見だった。
ここで話題になっているお見合いというものは、
伝統的な慣習の上にビジネスとしての多額の金銭が動くシステムとして
成立していて、お見合いを取り仕切るおばさま達ネットワークの間を
大量の写真や釣書が巡っているのだった。
残り物にはなんとやらというが、巡っているのは基本的に残り物ばっかりなので、
本書に見られるような事態になるのであろう。
結婚とは切実で、わがままなものである。それゆえ、お見合いという場では
口数の少ないやりとりの陰で本音が激しくぶつかり合っている。
女性の真に求めるものとは、譲れないところとは何か、それを伺い知るためにも
本書は参考になる。進化心理学的な視点
で考察してみるのも面白そうだ。
・目次
- お見合い現場レポート(噂の「おみー君」観察絵日記)
- おみー君の法則
- おみー君の経済学
- おみー君の倫理学
- お見合いおば様、傾向と対策
- お見合い達人委員会座談会(「おみー君」を語る)
- それぞれのお見合い事情(「おみー君」も語りたい)
2002/05/26 T.Minewaki
2002/05/27 modified T.Minewaki
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