( 1997/8/13 撮影 at ツグリキン・シレ、モンゴル )
頭の部分を上下左右からおおむね掘り出したところで、
石膏で固める「ジャケッティング」の作業に入る。
現場で発掘した化石はもろいので、ここでは細かいところまで
クリーニングせず、化石とその周辺をまるごと石膏で固めて
ウランバートルの研究室へと運ぶのだ。
ジャケッティングが必要になるような化石が出るとは
思っていなかったのか、準備は不完全だ。
バケツがないので紙箱にビニール袋をかぶせて、そこに水を溜める。
石灰を溶いてとろとろにしたところで包帯状に切った布にからめ、
それを化石に巻き付けてゆく。
化石との間にすき間ができないようにしっかりと、しかし化石を
傷つけないように。乾燥しないうちに形を整えるスピードも必要だ。
ここでもバルスボルド博士とアルンさんの
熟練した手腕が発揮される(写真)。
僕らはそれを見守りつつ、手持ち無沙汰にうろうろと歩き回って 写真など撮っている。
[ 南ゴビ 写真日記 1997 | 思い出のアルバム | MINEW ]
T.Minewaki / minew@post.email.ne.jp