ホイスコーレ山口(1月17−18日)の報告

プログラム

(1日目)1/17(土曜日)
13:00〜13:30 受付
13:30〜15:00 ワークショップ I
「児童相談業務から見た今どきの子ども」
 瀬口孝幸(山口県中央児童相談所)

15:00〜15:20 休憩
15:20〜17:00 ワークショツプ II
「バングラディシュの子どもたち(10年にわたる、子どもたちと
行ったバングラディシュ・スタディツアーをとおして、今の日本
の子どもたちに伝えたいこと)」
石田京子 (サビエル高校講師、人間いきいき研究会)

17:00〜19:00 食事と自由時間(湯田温泉で温泉めぐり…?)

19:00〜21:00ワークショップ III
「フォルケホイスコーレって何?パート2」
(フォルケホイスコーレについて語り合いましょう)
清水 満(日本グルントヴィ協会)

21:00 〜 交流会

(2日目)1/18(日曜日)
9:00〜11:00 ワークショップ IV
「デンマークの図書館、日本の図書館そして日本の子どもたち」
山本安彦さん(山口県立図書館)

11:00〜11:10 休憩

11:10〜12:00 ワークショップ V
「未来からの手紙(解決指向発想への招待状、よりより未来像を子
どもたちに伝えるために)」
広岡逸樹(日置フォルケホイスコーレ)

12:00 終わり

オプショナル・ツアー
18日昼食終了後、13:OOから西の京、山口(瑠璃光寺、雪舟庭、ザビ
エル教会など)の名所めぐりをしましょう。(希望者のみ)

オプション参加者と瑠璃光寺で

 報告

 協会が初めて本州で主催するセミナーでしたが、そのかいあって、遠く、北海道、東京、大阪、それに四国松山からの参加があるという画期的な(たまたま、という外野席の声あり)会合でした。全体としては多いときで21名、少ないときで14名という数で、アットホームな雰囲気でやれるちょうどいい人数でした。

 最初は地元山口県の児童相談所の瀬口さんのお話で始まり、最近の子どもの変化(外での遊びがない、表現力、想像力の低下など)などが具体例をもって説明されました。その後、参加者が思い思いに今の子どもをとりまく状況や自分の意見を語り、まさにワークショップにふさわしく、参加者が対等に意見を交流しあうといういい感じになりました。終わりがけには、北海道の瀬棚フォルケホイスコーレから参加したスタッフの後藤詩子さんによる瀬棚のお話もあり、充実した内容になってきました。
 瀬棚からわざわざ参加したのは、外に出ていろんな人々と交流して、瀬棚に新しい風を入れていこうとの配慮からだそうで、今後の積極的な展開が期待されます。

 その後は大事なお茶の時間を挟んで、元気な石田京子さんによるバングラデシュ・スタディ・ツアーの話。昨年参加した小学6年生の木下 愛さんの報告もあり、なかなか盛り上がりました。

 温泉と食事をした後は、私が山口からの参加者も含めて、スライドでホイスコーレとは何かについてひとくさり。どうも堅い話に終始して、いまいちでしたが、参加者の質問やお話などは有益なものが多く、助かりました。

 この後、恒例の懇親会ですが、隣にちょうど韓国からのゲストの交流会があっていて、ここの人たちと山口の人たちが同じ仲間なものですから、双方入り乱れ、言葉もハングル、日本語入り乱れて、午前2時3時まで、大宴会となりました。彼らは韓国の民衆と独自の交流をしています。バングラデシュや韓国の民衆と交流する企画の中心には、山口県立大学の森さんという先生がいるのですが、彼はセンター試験の監督がありながら、夜遅くまで交流に精を出していました。こんな型破りな教員が多ければ大学も変わるのですが。

 翌日は、眠い目をこすりながら、県立図書館の山本さんがデンマークの図書館視察の報告。最後に山口の受け入れ役の広岡さん(日置フォルケホイスコーレ)が、未来からの手紙をみなに書かせておしまいとなりました。未来からの手紙とは、自分の抱えている問題が解決したと仮定して、それがいつのどんなことがきっかけでそうなったのかを想像させて、未来のその日付で手紙を書くというものです。
 否定的に物事をとらえるのではなく、肯定的に捉え、具体的にイメージして、解決の方向をさぐるという意図があるわけです。最近はやりのポジティヴ・シンキングということでしょうか。

 午後は、山口観光で、ザビエル教会、瑠璃光寺、雪舟庭、中原中也記念館などを回りました。瑠璃光寺の五重の塔や雪舟庭などはさすがに素晴らしく、落ち着いた雰囲気にみな心豊かな気分になれたようです。

 地元の受け入れ役をした広岡さんのおかげで、すべてがとどこおりなく運び、お茶やケーキのある談話、楽しい交流会ができ、感謝感激です。

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