原子力に依存しない社会をめざして
カトリン・グリューバー講演会
99年5月14日(金)

参考:カトリン・グリューバー講演会資料
ドイツのエネルギー事情と緑の党のエネルギー政策

 ドイツは日本と同じように電力の3割を原子力に依存するヨーロッパ最大の経済大国です。そのドイツが、なぜ脱原発に踏み切ったのでしょうか。1990年代になって、なぜ原発2基分もの風力発電施設ができたのでしょうか。緑の党科学部門の担当としてこの問題に深く関わってきたカトリン・グリューバーさんをお招きして、ドイツの描く、持続可能な社会についてのお話をお聞きしたいと思います。皆さまのご参加をお待ちしています。
nordex_windmill カトリン・グリューバーさんの横顔
女性 41歳 生物学・化学博士。
1990年より、ノルトライン・ヴェストファーレン州議会議員として活動。
1990年-95年、緑の党メンバーとして州議会の「人類とテクノロジー」委員会の委員長。
1995年よりノルトライン・ヴェストファーレン州議会副議長。州議会内において、緑の党党派の核エネルギーおよび科学部門問題を担当。プルトニウムおよびMOX問題に関するヨーロッパグループのコーディネーター
時 5月14日(金)午後6時30分-
場所 北九州女性センタームーブ5F

(北九州市小倉北区大手町TEL093-583-3939)
参加費1,OOO円

主催 カトリン・グリューパーさんの話を聞く会
協賛 脱原発ネットワーク九州、反戦・反核・反原発を考える会、写真の会・パトローネ、曽根干潟を守る会、北九州かわら版、ゆいゆい、アジア・女・北九州、学習サークル・てんとう虫、たんぽぽとりで、九電消費者株主の会、日本グルントヴィ協会

連絡先 北九州市小倉南区徳吉東1-13-24 深江 守
昼間TEL/FAX093(681)1780(鶴田)
夜間TEL/FAX093(681)1780(深江)

5/10神奈川、5/11東京、5/12群馬、名古屋、5/13三重、5/15大阪でも行われます。各地の主催者の連絡先は、上記深江さんか、原子力資料情報室の伴さん(Tel.03-5330-9520)まで。なお原子力資料情報室のアドレスは
mailto:cnic-jp@po.iijnet.or.jpです。

 世界は脱原発へ向かう欧米では風力や太陽光などの再生可能なエネルギーによる発電が急増しています。中でも風力発電の規模は、ドイツで220万キロワット、米国では180万キロワットにもなります。デンマークでは110万キロワットの設備を持ち、2005年には電力需要の1割を風力で賄う計画です。

 また、スウェーデンやオランダ、米国カリフォルニア州では、少し高めの料金を払えば、再生可能なエネルギーによる電気を、消費者が選んで買える「緑の料金制度」が導入されています。環境を汚染する石油や原子力からの脱皮を目指す「緑の電力革命」が進行しているのです。

 一方、原子力発電にこだわる日本は、そうした国際的な潮流から取り残され、一人孤立しています。風力発電の規模は、約2万ワットで、ドイツの100分の1にすぎませんし、ましてや私たち消費者が電気の種類を選べる制度もありません。再生可能エネルギーは基幹エネルギーとはなりえないとし、相も変わらず「温暖化防止のためには新たに20基の原発の新設が必要だ」と原発の新・増設にやっきになっているのです。その上、「原発の寿命は30年」としていたのに、突然「60年は大丈夫」と部品を取り替えながら、ボロボロになった原発の運転を続けようとしているのです。

はじめようグリーン電力連動を
 環境に優しい、きれいなエネルギーを消費者の手で育てようと、生活クラブ生協北海道が、この4月から「グリーン電気料金運動」を始めます。組合員から環境コストとして5パーセントを上乗せした電気料金を徴収し、北海道電力に一括して支払い、上乗せ分を積み立てて風力発電所を作っていこうというものです。自分たちの好きなエネルギーを使うために、自分たちでエネルギーを作り出そうという運動が日本でも始まります。

参考:カトリン・グリューバー講演会資料
ドイツのエネルギー事情と緑の党のエネルギー政策