多摩川の源流を求めて

軍畑駅から奥多摩駅まで

日時: 2017年4月10日(月)  10:00軍畑駅集合。予報は雨であったが、晴れ女がやりましょうというのでキャンセルしなかったのが正解。当日は快晴であった。それに期待したサクラも満開でいうことなし。

今回はから御嶽渓谷(みたけけいこく)遊歩道を楽しんで御岳美術館近くで河底から上がり、奥多摩駅まで歩くコース。

歩く聡距離は14.4km、登り145m。

電車が5分遅れたにも関わらず全員、予定時刻に集まる。駅からは前回歩いた住宅新築が盛んな街が見下ろせる。しかしこの駅の周辺は沢井村のどかな田園地帯だ。あの机龍之助を生んだ中里介山の出身地だ。そして高水三山登山の起点でもある。

軍畑交差点から川上に向かって青梅街道を400m歩いた地点でスギ林のなかにつけられた遊歩道入り口を見つける。



遊歩道入り口

急坂を下り河底に着く。遊歩道は水につからないようし数メートル高いところの斜面につけられている。700m位歩くと澤の鶴きき酒処というところに着く、対岸とのあいだにOme river walk bridgeという吊り橋があった河水は透明できれいだ。



更に400m歩き八雲神社を過ぎたあたりで桜の並木が満開で迎えてくれた。



サクラの並木

しばらく進むと開けたところにでた。御嶽小橋の袂のサクラに囲まれたあずまやで小休止。



御嶽小橋の袂のサクラに囲まれた東屋で小休止

更にすすむと立派なアーチ橋の御嶽橋の下をくぐる。対岸には玉堂美術館の立派な建物がみえる。



御嶽橋

大きく右に回りながら北に進む。比較的静かなところだ。



北に向かう

とやがて左にベンドする地点の開けたところにある御嶽美術館前につく。月曜日は休館日だ。前に建っている東屋で2度目の休憩。



御嶽美術館前にて

ここで遊歩道は終わるのだが、無理をしてせせらぎの里美術館の方に迷い込む。道が消えたが何とか青梅街道によじ登る。一人、ストックを東屋に置き忘れて、取りに帰る。

やがて川井駅を過ぎた所で昼食をとることにする。6.3km歩いた松乃温泉水香園(0428-85-2221 税込み7,020円の所、季節限定で4,200円)は風呂付のため敬遠し、次の代案1は営業していないとのことで、代案2とした。

代案1:川井駅から300mの奥多摩町川井500の和食屋「花あそび」0428-85-2353 または
代案2:「かわい寿司」(0428-85-1178)
代案3:右岸にある蕎麦屋の一心亭(0428-85-2231)

店の女将はもともとここに移転して子供を育て上げ、そして子供達は出て行ったという。

榎本さんが先に帰るために古里に向かって歩く。途中、対岸の集落と古里駅を結ぶ鉄橋が

見える。眼下にはツタに覆われた廃屋が見える。



古里駅前橋

給食センター付近で旧道に入る。トラックなどの騒音もなく、丁寧に小屋掛けされた古い石像などあり、快適。



路傍の石像

西に向かうと多摩川に流れ込む支流である清身の滝が見える。寸庭橋は渡らず青梅街道に戻る。後で知ったのだが、寸庭橋を渡って対岸に渡れば松の木尾根の展望台に立てる。



清身の滝

道が右にベンドしている地点で将門がここで旗揚げしたという看板を見る。将門神社まで3分という案内板にさそわれて急な階段を上る。結局30分をここで費やす。



将門神社

鳩ノ巣駅を過ぎて青梅街道がトンネルにはいる手前で旧道に入る。ここにかわいい黒猫がいた。その隣が谷にオーバーハングした「木古里」というコーヒー ショップだ。ここでコーヒータイム。店主が我々に興味を持っていろいろ質問される。この界隈も奥多摩ダムの上流もすべて都民の飲料水のため、水洗トイレに は浄化槽をつけるのを義務付けられている。しかしお年寄りなど、その金がなく困っているという。

「木古里」脇から急坂を下って鳩ノ巣小橋を渡れば鳩ノ巣渓谷を散策し、白丸ダムを渡って青梅街道に戻るというオプションもあり得る。

白丸ダムを過ぎるても 同じような地形が繰り返す。再び旧道にはいると掘り抜きのトンネルが残っている。あとで調べるとこれが大正12年に掘られた数馬隧道だという。



数馬隧道

このトンネルの入り口右手前に小さな沢があったが、脇に謎の鉄製の階段がついていた。後で調べるとこれが有名な数馬の切通しに平行している沢のようだ。



白丸ダムのある白丸(しろまる)集落と奥多摩駅のある氷川(ひかわ)集落は隣同士なのだが、その交通路は川沿いではなく、大きく蛇行した多摩川が浸食 で削り残 したてできた尾根の根岩越え(ねえやごえ)であったという。なぜ高低差350mもある尾根越えだったかと言うと、川沿いは距離が2倍もあり、か つ崖で道が付けられなかったためである。その尾根越えルートは青梅線のトンネルのルートに沿っていたと推定される。江戸時代前期の元禄期(1700年頃)に白丸と氷川を結ぶ「数馬の切り通し」が開削されたという。

この根岩越えのルートは今も維持されているのだろうかと興味を持って調べると、同じ興味をもってこのルートにチャレンジした人の報告を見つけた。いわく「このルートはハイキングコースとしては全然オススメできません。前半は道の無い尾根を登ります。後半は滑りやすい急坂を下ります。登山道の標識もありません」

しばらく行くと小屋がけの馬頭観音「日向の馬頭さま」がある。「日向の馬頭さま」はもともとは現在の国道より数十メートル高いところ(多分上の地図で1860年頃に作られた道)にあったのだが、昭和初期に現在の国道が完成した時に移設されたものだという。



日向の馬頭さま

これも後で調べてわかったことだが、白丸から奥多摩駅に至る数馬教遊歩道がある。

こうしてついにWakwak山歩会の2002年4月の雲取山登山の時、立ち寄った「奥多摩温泉もえぎの湯」にでる。ここも旧道をうまく利用した立地になっている。そしてついに奥多摩駅に到達。



奥多摩駅

奥多摩駅前で次回のバス時刻を確認。すぐ青梅線で立川までとって返し、20:00まで日本海チェーンの居酒屋でサシミ無料を提案した店に入り、打ち上げ。バラの花をいただいて新宿で解散。

参加者:和田、小粥、榎本、安井、青木

参考:鎌倉高校前6:42→6:58藤沢7:09→(湘南新宿ライン)→8:08新宿8:19→(中央・青梅快速)→9:29青梅9:30→(青梅線)→9:40軍旗

源流を求めてへ

March 26, 2016

Rev. April 12, 2017


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