奥武蔵

妻坂峠・武川岳・二子山縦走

2003年4月16日、wakwak山歩会の3人は奥武蔵の妻坂峠(839m)、 武川岳(1,052m)、焼山(850m)、二子山(833m)縦走を楽しんだ。厳冬の搭ノ岳とうってかわって春うらら、秩父の山の散歩を楽しんだ。総距離9.12km、累積登901mり、累積下り983m。

2001年に武川岳登山口にある西山荘 笑美亭(わらびてい)に一泊した経験からグリーンウッド氏が幹事となった。メンバーは神奈川県の住人だが、日帰りと し、帰りの列車本数の多い、西武線芦ヶ久保駅到着の縦走路とするため、飯能駅からタクシーで山中林道終点に行く計画を立てた。八王子経由、八高線東飯能駅 で西武線飯能駅9:00集合としたが、全員東飯能駅で一緒になることができた。そこで気が緩んで間違って反対方向の電車に乗り込み、8:55高麗駅(こま)に着いてしまう。西部秩父線は単線なのである。飯能駅行きは30分後である。やむなく高麗駅からタクシーを拾 うが、これが正解。タクシー代の節約になり、7,300円であった。

タクシーは山中林道の奥まで入ってくれた。前日の雨と打って変わって快晴。午前中は北の風、午後南の風であった。妻坂峠 に到着すると眼前に武甲山が見える。ここからは北面の石灰岩採掘場は見えない。秩父の山は武甲山に代表されるように山自体が石灰岩である。そのため標高は 低い割りに斜度が急である。山中林道終点から妻坂峠まではさほどではないが、武川岳の西尾根には岩盤が露出した急坂がある。武川岳山頂で昼食。真南に蕨山 とおぼしき山とその直線上遠方に御岳山らしき山が重なって見える。その右手遠方にまだ雪をいただく雲取山とおぼしき山が見えた。

bukawa.jpg (9267 バイト)

武川岳山頂にて (マーさん撮影)

武川岳から焼山、二子山と急傾斜の登りと下りが続く。登山者が少ないためか、階段、鎖など用意されてなく木の根につかま りながら、慎重に登り降りする。

山は全般にコナラ、ブナの落葉樹林で落葉樹が芽吹く直前のため木の間の見晴らしがよい。芽吹く直前、膨らんだ蕾が美し い。アルカリ土壌のためか、ササが少ない。ところどころ、スギ・ヒノキ林がある。おどろくことに焼山の急斜面に数年前に植林したところがあった。よくも山 崩れしないものだと思う。シカの食害防止に囲いで取り囲んである。管理者は埼玉森林局とかいうお役所である。3兆円の借金を抱えながらい まだに金のかかるスギ・ヒノキの植林を続行しているとは小泉内閣の目が行き届いていない証拠であろう。戦後は終わったのである。金がかからずか えって治山治水には最適のかっての落葉樹林にもどしてやるという政策変更があってしかるべきと思いながら歩く。

武川岳から二子山に向かって縦走しているとき中間点で標高850mの小ピークを越える。このピークから西方を見る と武甲山(1,289m)が真近に見える。山頂付近の北面は石灰岩採掘のため鋭く削られている。東の麓には石灰石採掘のためのピットが見えた。国土地理院 作成の立体地図を同じ地点から見るとこのピットは測量時は小山であったことが分かる。

標高85mの小ピークから望む武甲山

立体地図を同じ地点から35mmレンズで望む

秩父市の人は毎日この醜い斜面を見ながら生活しなければならないわけだ。しかしそれで職を得ているのだから文句も言えないだろう。いっそ全山掘り尽くして 平らにしてしまったらどうだろうと思うが、石灰岩でないところもあるのだ。武甲山の西斜面に鉱区を持つ秩父太平洋セメントはすでに掘りつくして群馬県の叶山(かなやま)から石灰石を30kmの地下トンネルを掘って運んでいるという。

このところ不養生のため、下りで膝の関節が痛くなり、岳ノ沢を下るのに難儀した。

町田で反省会。

スケジュールとパーフォーマンス

場所 予定時刻 実時刻 歩数 毎時高度差(m/h) 毎時歩数
高麗駅前発

飯能9:15発

8:55

- - -
山中林道終点(h=600m) 10:10発

9:55

0

0

0
妻坂峠(h=839m)

10:50着

10:30

1,817

410 3,115
武川岳(h=1,052m)

11:30着

11:20

3,676

320 2,791
昼食

12:00発

12:00

-

- -
焼山(h=850m)

13:30着

13:10

8,740

135 3,376
二子山(h=833m)

14:30着

14:05

11,427

- 2,687
西武線芦ヶ久保駅(h=320m)

16:00着

16:00

18,930

269 3,948

April 17, 2003

Rev. November 16, 2017


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