能登半島・若狭湾周遊ドライブ

第3日

和倉温泉、珠洲輪 島、千里浜

2006年4月25日(火曜日)雨の中出発。立山ICから北陸自動車道を小杉ICまで走行し一般道を能登半島富山湾側に 沿って北上する。 みちは氷見を過ぎるまで内陸を走る。氷見を過ぎるころから雨は上がり薄日がさしてくる。

道はやがて伊豆の東海岸の道のように海に沿うようになる。一般に日本海の浜はテトラポットが投入されていて景観を損ねること大だが、九段浜の少し手前の氷 見市小境の浜は自然石を積み上げた防波堤が採用され、砂浜も自然な勾配を維持し、そこにタンポポが咲き乱れていて気持ちのよいところだった。ようやく行政 も自然景観の維持に心をくばるようになったとうれしくなる。ここから富山湾の対岸にあるはずの立山がみえるはずである。しかし雲にかくれて見えない。

富山湾に望む氷見市小境の浜に咲くタンポポ

富山湾に別れをつげて一山越えれば七尾南湾にのぞむ七尾市だ。豪華なホテルのある和倉温泉 に向かう。なかでも最高級の加賀屋のロビーでコーヒー休憩をする。ここに一泊すれば今回の旅の総経費が飛んでしまうだろう。

和倉温泉加賀屋

ここに長居はできない。のと鉄道七尾線にそい、穴水町に向かって七尾西湾岸を西に進む。海面すれすれの湿地帯を走る。大 津潟を渡ると道は北に向かうようになる。左手から山がせまってくると穴水町だ。穴水町の鹿島近傍から七尾北湾 の大口瀬戸が望める。湾内は湖のようだ。

穴水町鹿島から七尾北湾大口瀬戸を望む

穴水から珠洲(すず)に向かって東進する。のと鉄道七尾線は穴水止まりと なり、珠洲までのびていた路線は廃線になっている。レールも錆びたまま撤去もされず、かっての駅も立ち枯れている。道はやがて海岸を離れ山間部をすすんで 能登町にでる。ここからも輪島に連絡する道がある。折角のチャンスと断固珠洲に向う。再度山間部の道をたどり、ようやく恋路海岸に達する。かなり長いドラ イブだった。珠洲にはかなりの規模の港がある。

恋路海岸から見附島および珠洲方向を望む

珠洲を通過して再び山間部の道を採用して曽々木海岸にむかう。日本海に面した海岸は山が海に迫り、外洋の白浪が岩に砕け て、荒々しい。いままでの湾内の内海とは好対照だ。オアフ島のノースショアを思い出す。突然、揚浜塩田 というところを発見する。前田藩が貧しい百姓を助けようと塩田を奨励したそうで、今でも観光用に古式の製塩法を実演している。つき固めた砂の上に老夫婦が 海水を散布している。

揚浜塩田

曽々木海岸の窓岩をぬけ、白崎の高台を通過したとき、眼前に雄大な眺めが展開した。三ッ子浜というところらしい。その向こうの岬のように見えるところが名 舟海岸と白米(しろよね)千枚田 だろうか。輪島がその先にかすんで見える。

白崎より三ッ子浜と名舟海岸、白米千枚田、輪島方面を望む

白米千枚田はなるほどすごい。実際には1,004枚あるそうだ。現在13戸の農家が耕作を継続しているという。ちょうど 田植えの準備中であった。毎年高い方の土手を削って田圃にいれるので自然客土となり、肥料は一般の半分でよいという。もともと地すべりの急傾斜地である が、1638年に下村兵四郎が築造した谷山用水があって水利に不安はないという。

蓑の下、耕し残る田一枚

かってはここ白米の半数の農家は製塩を営んでいたが、海岸の浸食によって塩田は放棄されたという。 ここで伝統製法でつくった天然塩をみやげに買う。奥能登白米産輪島の塩千俵と書いてある。

白米千枚田

輪島には午後3時にようやく到達した。観光を意識して電柱を地中化し、伝統の家並みを再現しようと努力中なのは評価に値 する。遅い昼食をとろうと思ったが、すし屋は全て休業中である。やむをえず、弁当を買って車 の中で食す。

時間がないので能登道路を南下することにする。千里浜(ちりはま)ICで 自動車道路を降りてジープを4輪駆動にして今浜ICまで千里浜を走破する。高橋治の 「風の盆恋歌」に描 かれた河北潟と大野川を渡り、金沢市に入る。今日一日でガソリンタンクは空になった。

千里浜

ホテルに行く前に夕食を近江町市場内のすし屋で楽しもうとナビに連れて行ってもらう。しかし輪島と同じくここもお休みで あった。そこで紹介された片町の金沢玉寿司(Restaurant Serial No.276) にナビに連れて行ってもらう。片町は香林坊を過ぎて犀川に向かって坂を下ったところにある。なかなか豪華な店でうまい寿司を堪能する。

金沢市"ウエルシティ金沢"(Hotel Serial No.342) は兼六園と同じ丘の上にある。香林坊の交差点を右折し、広坂を登ると左手に兼六園、右手に旧陸軍兵器庫であった赤レンガの古風な建物が見える。今は石川県 立歴史博物館になっている。

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April 30, 2006

Rev. April 26, 2007


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