伊豆

玄岳(くろだけ)・猫越岳(ねっこだけ)

2005年12月7-8日、wakwak山歩会は忘年会と来年の企画立案会を兼ねてあたみ小嵐荘に一泊し、玄岳(798m)・猫越岳(1,035m)登山を楽しもうと出かけた。

熱海から玄岳へはあづき色ルート

第一日

9:30小田急線開成駅集合。マーさんの車で熱海に向かう。登山口に駐車場は無いが、週日なので道路脇に駐車できた。

11:10熱海・玄岳登山口(200m)出発。高度差598mの登りだ。もう葉を落として見通しの良くなった林の中を登る。熱海新道と登山道は立体交差している。熱海を見下ろす展望台で昼食とする。十数名の中高年グループはここにザックを置いて頂上を往復すべく先発する。

尾根に出ると東北の風だが強くはない。富士山は雲の中だが、箱根はよく見える。山頂13:10着、2,500歩。今年2回も訪れた滝地山展望台が眼下に見える。 その先には丹那盆地が見える。

玄岳山頂より箱根方面を背景に (マー氏撮影)

東よりの風のためパラグライダーは飛んでいない。氷ヶ池には立ち寄らず、来た道を引き返す。14:15登山口着、7,300歩。

あたみ小嵐荘(Hotel Serial No.334)で源泉掛け流しの露天風呂で疲れを癒し来年の企画を練る。過去5年間の8-9月は台風と雨のため殆ど流れている。溜まったメジャーな山の消化が来年の課題。天候に左右されないように週末も含めてスケジュール調整することと、多少の雨は決行することにする。

夜は小雨が降った。

第二日

6:00起床。前日セブンイレブンで買いおいたパンとミルクの朝食をとり、7:00車で出発。

伊豆スカイライン→修善寺→湯ヶ島温泉→持越温泉→持越林道→風早峠→西伊豆スカイライン経由仁科峠(860m)着。先着2台の車の脇に駐車。

9:20登山開始。出発地点が高く860mと高く、気温は零下である。持っている防寒具を全て身につける。ミニバスの運転手はエンジンを止めず暖をとりながら待っている。

天城牧場の中にある展望台からの眺望は良い。強い西風のため笹原になっているためである。

後藤山より西伊豆スカイラインを望む

北を望めば牧場の向こうに魂の山(933m)、達磨山(982m)と順次見え、はるか遠方に富士山が展望できる。そしてこれらの山を縫って西伊豆スカイラインが貫通している。

そしてこのスカイラインに並行して伊豆山稜歩道が用意されている。旧天城峠から達磨山まで全行程2日のハイキングコースだという。仁科峠から達磨山まではハイキングコースはスカイラインの近くを通過するが仁科峠から旧天城峠までは山道である。

牧場の道路を横断して後藤山に向かう。牛が登山道に入らないように鉄パイプを渡してあり、その下をくぐろうとして難儀していたところ牧場管理人がパイプを外してくれた。牛の放牧は冬の間はしていない。野生の鹿が牧草を荒らさないように牧場はネットで囲んである。

牧童は我々は猫越岳経由天城峠に行くのか、または帰ってくるのか、帰るなら、いつ帰るかと時間まで聞く。またこのパイプをしめるつつもりと理解したが、英国のパブリックフットパスのように人間は簡単に通過できるが、牛は通れない迷路式ゲートを作るという智恵なないようだ。牧畜はまだ日本文化になっていないと思う。

後藤山の展望台からの展望は天城牧場の中にある展望台からと大差ない。

ヒメシャラとブナの大木の林を登ると猫越岳の展望台につく。ここから西伊豆の田子港や宇久須港が見える。

猫越岳の展望台より田子港方面を望む

田子港の南側は1999年1月に訪れた堂ヶ島湾があるはずである。

猫越岳はどこに山頂があるかわからない膨大な山である。しばらく昨夜降った雪の中を歩くと火口湖があった。湖面はうっすらと氷で覆われている。火口湖といってもほんの水溜りである。猫越岳は250万年前海中より噴火した伊豆半島のなかでは最も古い火山だそうである。

猫越火口湖

火口湖より少し歩いて10:45にようやく頂上の二等三角点に着いた。4,487歩であった。ここからの眺望はない。記念撮影して猫越峠まで先を急ぐ。

猫越峠には11:15着、6,520歩。ここで昼食。11:52出発。来た道を引き返す。後藤山の展望台から見える達磨山の右手に見えるコブがいくつかある低い山脈な何か議論になった。沼津アルプスは達磨山の陰に隠れているので葛城山や城山であるということになったが、地図を出したりしている間にストックを置き忘れて、天城牧場に着くまで気がつかなかった。クリさんが拾ってきてくれていたが、戻れる距離ではなかった。もうろくしたものだ。13:45仁科峠着、12,100歩。

湯ヶ島温泉に車で下り、源泉掛け流し[河鹿(かじか)の湯]でくつろぐ。(Hot spring Serial No.221)隣の湯本館(Hotel Serial No.336)で川端康成が「伊豆の踊り子」で「・・・湯ヶ島の二日目の夜、宿屋へ流してきた踊り子が玄関の板敷きで踊るのを、私は梯子段の中途に腰を下ろして一心に見ていた。・・・今夜が湯ヶ島なら、明日は天城を南に越えて天城七里の山道できっと追いつけるだろう」と書いた階段と玄関を見せていただく。

熱函道路経由小田原解散。熱函道路から昨日登った玄岳がよく見えた。 七里ヶ浜の我が家から天城山が見えることは知っていたが、帰ってよくよく見ると玄岳は無論、西伊豆にある猫越岳も手前の伊豆スカイラインのある東側の山の上に見えていることが分かった。

下の写真の写真に猫越岳が後藤山を従えて見えている。手前の一段低い山並みは伊豆スカイラインが通る東伊豆の山だ。

七里ヶ浜から相模湾越に遠望する猫越岳 (2005/12/27撮影)

残念ながら猫越岳からは東側の眺望が落葉したブナ林に阻まれて相模湾は確認できなかった。

December 09, 2005

Rev. May 26, 2007


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