越後駒ヶ岳

wakwak山歩会は日本百名山25番の越後駒 ヶ岳に2000年10月下旬挑戦した。標高2,003メートルの山だが北側から見ると岸壁に囲まれたアルペン的容姿を持った堂々たる山である。越後駒ヶ岳は八海山、中ノ岳も加えて越後三山(または魚沼三山)といわれる。深田久弥が他の二山を差し置いて三山の代表としたのはその立派な容姿のゆえであると「日本百名山」に書いてある。

第1日は山麓までの車移動。第2日は標高約1000メートルの枝折峠からは高低差1000メートルの登山。昼食時間も入れて登り6時間、駒の小屋泊。第3日は下り5時間、車での帰宅の予定である。

第1日

小田原を朝7:30出発。国道246号、東富士自動車道(篭坂峠)、中央自動車道、大月、雁坂峠、秩父、花園IC、関越自動車道、小出IC経由、湯之谷温泉郷に午後4:00着。

越後駒ヶ岳へのアクセス(紫色)

駒の湯泊。(Hotel Serial No.176) 駒の湯は枝折峠からの登山道が出来るまでの登山の開始点となる山小屋であったが、今でも自家発電、衛星電話、灯油ランプ照明である。秘湯が売り物。

第2日

朝5:30起床。駒の湯発6:30、枝折峠着7:00、すでに駐車場は満杯の状態で2台は路上駐車である。幸い空きが出来た。入山登録をし、ただちに登山開始。しかし、炊事用水2リターを車にとりに戻り、1時間のロス。山頂までは長い尾根道を行く。尾根道に取り付いてすぐ、かって奥只見見湖周遊のドライブに立ち寄った銀山平が見える。

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越後駒ヶ岳全貌(2000/10/22)

途中昼食を入れて駒の小屋着午後2:00。小屋で1時間休憩後、午後3:00山頂を目指し最後の登坂開始。山頂は霧の中であった。4:00帰着。自炊で夕食を取り5:30就寝。献立はアルファ米とレトルト・カレー。夜半北風が一時強い。

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駒の小屋(2000/10/22)

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駒の小屋から霧の中を山頂を目指す(2000/10/22)

第3日

駒の小屋一泊後、朝5:00起床。小屋北側のヘリパッドから高名な山岳写真家で管理人である米山孝志氏と共に御来光を撮影。9:00から雨との情報で朝食後朝6:00下山開始。11:00枝折峠着。湯之谷薬師温泉センター(Hotspring Serial No.152)で汗を流し、小山IC 14:00、佐久IC、清里、須玉IC、大月、山中湖、国道246経由小田原20:00帰着。

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荒沢岳の夜明け(2000/10/23)

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下ってきた岩場を振り返る(2000/10/23)

管理人氏は26日まで居るとのこと。今年は異常に暖かいと言っていた。彼はプロ用カメラ、ゼンザブロニカでご来光を撮影していた。その時、私はサンダル履き、へっぴり腰でまだ薄暗い下界を覗いたところ、「こわいですか?高所恐怖症の人はこのような山に来るべきでない」と軽く断言されてしまった。「なぜくるのでしょうか?冒険心で来るのもおかしい」と追い討ちをかけられた。小屋の直下の岩場で恐怖感から姿勢がおかしくなるのが自分でわかっているのでまことにごもっとも。岩場、痩せ尾根が苦手、親もそうだったので遺伝であろう。岩場の光景が夢のなかでよみがえって記憶の整理に苦闘しているのがわかる。 高校1年の夏、登った戸隠山のアリノトワタリで四足で這ったことを思い出す。wakwak山歩会から穂高など岩場の多い場所を提案されたら断るほうが賢明と悟った。

も一つ困ったのは足のももの筋肉が苦痛で悲鳴を上げることであった。岩場で姿勢が悪くなる分余計疲労する。無事枝折峠まで下山したが、友人の奥様の健脚にやっと付いて行く始末。夫婦 は野鳥にくわしい。あれはトビではない、イヌワシかノスリかと双眼鏡と図鑑で詮索している間、グリーンウッド氏は座り込んで疲労回復に専念しているという体たらく。

22日(日曜日)には80人の人が山小屋の名簿にサインしていたが、宿泊したのは我々3人だけだった。23日(月曜日)の入山者は4名で内1名だけが1泊のよう。

管理人氏から近くの水場で取った2リッターの飲料水をもらったが、まえじまてつお氏の本によれば小屋の西側少し下がったところにその水場があるらしい。管理人氏に遠慮して聞かなかったのだが、トイレの処理はどうしているのかという疑問が俄然沸いてきた。北アルプスの涸沢のトイレはいままで秋に沢に放流していたが、ヘリ回収方式にすることになったそうだ。

小屋の北側の広場はヘリパッドだそうだが、管理人氏がアマ無線で暇をつぶすために使っているアンテナを設置した旧気象観測用鉄塔がジャマではないかと聞いたところ国立公園法で着陸は禁止されているので、邪魔にならないとのことであった。遭難者はホバリング状態で吊り上げるのだそうだ。登山保険の必要性に気がつく。

駒の小屋で携帯電話(ツーカー)の試験をするが、通じない。

2000/10/20-23

Rev. July 24, 2009


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