シリアル番号 | 表題 | 日付 |
642 |
サン・ドニ修道院 (Basilique de Saint-Denis) |
2002/10/02 |
パリの初代司教聖人ドニが475年、モンマルトルの丘で殉教した。聖ドニは斬り落とされた自分の首を両手で抱えてパリ北方10kmにある現在のサン・ドニあたりまで歩き続けて、こときれたという。その墓の上に教会をたてたのがサン・ドニ修道院のはじまり。
アベラールもここにいたことがある。
7世紀、フランスの王家歴代の墓所となる。アンリ2世とカトリーヌ・ド・メジチ夫妻の大理石製のトランジといわれる死体墓像は生々しい裸体で驚く。
ゴシック建築の原型は1140年代初め、パリ郊外のサン・ドニ修道院付属教会のシュベ(放射状礼拝堂)の構造においてはじまったとされる。
サン・ドニ修道院長のシュジェールが十字軍がもたらしたユークリッド幾何学を駆使して設計した。ゴシック建築の定番のフライイングバトレス、バラ窓もここで始まる。
1163年着工のパリのノートルダム大聖堂はこのサン・ドニ修道院付属教会の後に作られた初期ゴシック建築。
シャルトルの大聖堂もノートルダムと呼ばれるが、ロマネスク様式とゴシック様式の二つの尖塔をもつ。ランスの大聖堂はシャルトルを手本とした盛期ゴシック様式である。