シリアル番号 | 表題 | 日付 |
516 |
多時点(異時点)モデル |
2001/6/4 |
intertemporal model
経済の動きを簡単なモデルで表し、成長や循環という経済の動きを分析するとともに、財政・金融政策など経済政策のあり方を分析するマクロ経済学での最新の変化。「国民は現在から将来に渡るライフサイクルに渡る多時点で人生設計をするので減税は景気刺激策にならない」というのをリカード仮説と呼ぶ。
クルーグマン教授の流動性のワナからの脱却はゼロ金利でもできず、物価が将来上昇するまでマネーサプライを続けるという政策をを明示的に人々に与えて初めて脱却できるという考え方も多時点(異時点)モデルに準拠している。すなわち現在の貨幣量の調整と将来に渡っての貨幣量調節の公約はまったく異なるというのが多時点マクロモデルの議論の本質である。
物価ターゲットという金融政策が多くの国で採用されている。
小泉改革後の重要課題は「裁量政策よりはルール重視政策」ではないか?
伊東元重東大教授,日経エコノミックスNOW 2001/6/4