メモ

シリアル番号 表題 日付

1104

キューリー

2007/03/09

キュリー(記号:Ci)は放射能の量を表す古い単位である。

キュリーは1gのラジウムが持つ放射能を単位としたものである。1gのラジウムは毎秒3.7×1010回アルファ崩壊(壊変、Alpha decay)するので、1キュリーは3.7×1010ベクレル=37GBqとなる。

つくば気象研究所が行ったクリプトン85の大気中濃度測定では2004年の時点で約1.4Bq/m3で毎年0..03Bq/m3/年の速度でほぼ直線的に増加を続けていました。これを2060年まで外挿しますと3.08Bq/m3となります。1970年代にはジョン・コッククロフト卿は人間にとっての安全基準は2.1Bq/m3(0.6マイクロキューリ/m3)としていたが。米国のEPAが定めたラドンの実内濃度の安全レベルは150Bq/m3というのでまだ問題はないだろう。スウェーデンでは屋内の空気中のラドン濃度が、普通の家屋の約40Bq/m3の10倍以上高い家は5年以内に、100倍以上高い家屋は2年以内に建て替えるという対策をとっている。放射線医学総合研究所の調査では日本の鉄筋コンクリートの家屋では平均値は50Bq/m3以下であり、木造家屋ではそれよりもやや低い。

アルファ崩壊は広義の核分裂反応と考えても良い。

放射線の吸収線量は1J/kg=グレイGyという単位で表示される。

人体が受ける放射線の影響は吸収線量に放射線の種類ごとに異なる放射線荷重係数(アルファ線=20、ベータ線とガンマ線=1、中性子線=5-20、陽子線=5)を乗じて合計した線量当量(SI単位ではシーベルトSv)を使う。SI単位前はレムremで表示した。1シーベルト=100レム。

166,500Bq/m3は約2mSv/hrと換算される。したがって米国のEPAが定めたラドンの実内濃度の安全レベルは150Bq/m3は毎時1.8マイクロシーベルトとなる。

人体は年間およそ2.4mSv(世界平均)の自然放射線に常にさらされている。1日当たり6.6mSv、毎時0.27mSvになる。このうち宇宙からの放射線被爆は地表で年間0.3-0.4mSv(一日当たり0.8-1.1mSv)とされる。富士山頂の被爆は一日当たり2mSv、航空機では一日当たり40mSvになる。胸部X線診断1回分は0.05mSv(50mSv)である。 航空機の乗務員に乳がんが皮膚がんが多く見られる原因とされている。

日本の通常大気の放射線線量は毎時0.03mSv、温泉では毎時0.15-0.7mSvトになるという。

1レントゲン(R)は約10mSv相当。

チェルノブイリ原発事故で避難勧告の限界汚染レベルは1平方キロメートル当たり15キューリー以上または年間被爆線量1レム(年間10mSv、一日当たり27mSv 、毎時1.1mSv)であった。

放射線を短期間に全身被曝した場合の致死線量は、5%致死線量が2Sv、50%致死線量 (LD50) が4Sv、100%致死線量が7Svと言われている。200mSv以下の急性被曝では、臨床的症状は認められていない。

米科学アカデミーは、従来被ばくの発がんリスクの調査に用いられてきた広島、長崎の被爆 データに加え、 医療目的で放射線照射を受けた患者のデータなどを総合し、低線量被ばくのリスクを見積もった。それによると、100mSvの被ばくで100人に1人の割合でがんを発症する危険が判明。1回0.05mSvの胸部エックス線検査なら2000回分に相当。日本の商業原発では2002年度の1年間に作業員が浴びた線量の平均値は1.3mSv、最も多く被ばくした作業員は19.7mSvだった。このように規定の累積被爆量に達せずとも白血病や急性放射線症以外にも悪性リンパ腫、多発性骨髄腫で死亡している例が労災と認定されている。

Rev. January 30, 2009


トップ ページヘ