ニーアル・ファーガソンが「劣化国家」で言うように先進国が法治国家なんて幻想。法律家が支配する国家なのだ。
私は泉田裕彦新潟県知事のファンだ。柏崎原発の再稼働を阻止すべく善戦していると思う。例えば、政府は福島原発事故の原因調査と解析から逃げ
て、法的免責を与えて安全圏にいる政府の官僚組織の一つである規制委員会に一切の責任を転嫁して再稼働にまっしぐらである。日本国家は事故が再発してもだれも刑事責任すら負わない無責任体制を構築したのだ。住民は金と職場ほしさにその無責任体制に気もつかない。
新潟県知事は技術者集団を配下に持たな
いため、技術論で柏崎原発再稼働に技術論的に対抗できない。そこで東電社内文書に明
記してある炉心溶融基準を苦労して見つけ出し、現象からどうみてもメルトダウンしかありえないのに東電は5年間社内内規に「気づかず」のふりをしてメルトダウンと公表しなかったと法律論的手続き論で闘っている。頑張れ!もし知事が失脚したら新潟どころか日本にとっては取り
返しが
つかないことになる。若杉冽の「東京ブラックアウト」の出現だ。
検察が目をつけるべきはむしろ電力会社側の金の流れなのだが、そこは権力側、対称性はない。電力産業はなんとか知事の政治力を削ごうと政治家の資金の流れ
に目をこらし、検察をつかって排除しようとしているので、邪魔の入らないように金の流れは注意してほしいと思う。
March 29, 2016