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牛肉のビール煮 |
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牛肉のビール煮はフランドル地方の郷土料理だという。酒を使った料理ではフランスのオーヴェルニュ地方の地鶏を赤ワインで煮込んだコック・オ・ヴァンが有名であるが、フランドル地方はブドウ栽培の北限を超えているため、ビールしかなかった。そこで肉を煮る時はワインの代りにビールを使ったらしい。これがノルマンディー地方ならシードル(リンゴ酒)で煮る料理があるという。シードルは玉村豊男氏が経営する東御町のヴィラデストガーデンファームアンドワイナリーで買ったが飲んでしまった。そこで古くなったビールを使ってフランドル料理に挑戦してみようという気になった。料理人谷昇氏は日本のビールは苦すぎるのでベルギービールを使うべきというが、なに構ったことか、ビールは古くなると味が落ちる。 来客用にしかビールを買わないグリーンウッド家には賞味期限を2年オーバーしたビンが何本もある。この在庫を減らすのも目的の一つなのだ。
牛肉はオーストラリア産の脂身の少ないのを購入しよう。価格も国産牛の1/4だ。
牛肉の塊りか角切り | 1キログラム |
タマネギ | 3個 |
ベルギービール | 1,500cc |
無塩バターまたはオリーブオイル | 80グラム |
小麦粉 | 15グラム |
牛肉に塩を軽くふり一晩おく。これを忘れた時は1時間で妥協する。
フライパンにオリーブオイルを敷いて牛肉に焼き色をつけてから適当な大きさに切る。カレー料理用の肉なら一口大にあらかじめ切ってある。
タマネギは繊維に並行に切る。
深い鍋でバターを溶かし、タマネギを茶褐色になるまでいためる。
牛肉を鍋に加え、小麦粉をふり、さっとかき回す。
ビールをそそぎ2時間程トロ火で煮込む。こげつかないように時々へらで鍋底をかき回す。 キリンのラーガービールを使ったが、ホップの苦味が思ったより強い。しかしうまい。
安くて、うまい割りに、全くてのかからない肉料理である。
October 28, 2007
Rev. November 24, 2007