中国の環境問題・自然エネルギーの現状と今後 

日中環境協力支援センター有限会社取締役 大野木昇司氏

2006年5月24日

大野木昇司氏は北京大学の留学したのち天津の大学教官をなったが、いまでは独立してコンサルティング業を営んでいる方だ。

農業用水の不足が大きな問題になっている。市民向け累進価格などの導入で需給バランスをとろうとしている。

工業の発達に伴い電力不足→石炭火力プラント増設→排煙中の硫黄酸化物とNOXの増加、排水中のCODの増加が深刻化。

海外からの古紙、廃プラ、金属スクラップ、廃家電は引き続き大きな需要。ただ鉄スクラップの輸入量は減少傾向。国内リサイクルはこれから。

大型風力発電は欧米から発電装置を輸入して内蒙古、新疆、遼寧で普及しつつある。発電機の国産化が課題。

太陽電池の普及はこれから。太陽電池はまだ下請け製造。

バイオマスの利用は盛ん。

炭鉱ガスや埋立場メタン回収はCDM関連で動いている。

省エネルギーは国家の政策の最優先事項となっている。


本研究会に招かれるようになったキッカケを造ってくれた中国人留学生の陸さんが久しぶりに参加した。そのバイタリティーは一級で亜細亜大学卒業後、富士総研で腕を磨き、今は独立して対中環境ビジネスコンサルティング株式会社を日本に設立し、東京電力と富士総研を顧客にして炭酸ガス排出権を売買するCDMビジネスで日本と中国の橋かけをしている。北京に高価な事務所を賃貸して人を雇い、東京と北京を飛び回っているという。会社社長になって人を使う難しさに直面していると告白していた。

Rev. June 03, 2006

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