渋沢丘陵散策

2003年4月19日、グリーンウッド夫妻は山根夫妻と渋沢丘陵の散策に出かけた。お目当ては千村の八重桜と振生湖である。4月10日の朝日新聞に秦野市千村では江戸時代から八重桜を摘み、塩漬けにしてきた。祝い事で桜湯を飲む風習のために現在でも年間15トン出荷している。全国一の規模であるという。桜漬け用の八重桜は「観山」という晩成種とか。昔は竹細工も作っていたが、現在は需要もなくなったという。この記事を読んででかけたのだが、朝日新聞の影響力は大きい。渋沢駅を降りると、同じ目的を持つとおぼしきグループが大勢いる。

渋沢丘陵散策ルート 青色

10時に歩きはじめる。市街地を抜け、渋沢の南に横たわる渋沢丘陵に登るといままさに桜の収穫の真っ最中であった。ここからは秦野盆地の向こうに見える丹沢山塊の見晴らしはすばらしい。大山、二ノ塔、三ノ塔は雲の下に出ていたが塔ノ岳は雲に隠れていた。

桜は切ってはいけないと聞いていたが、枝が商品になるのか、坊主になっている桜の木畑があった。丁度、桑の株か、スペインで見たポプラの株のように見える。グリーンウッド氏が腹案として持っている山岳落葉樹林をエネルギー作物に利用して炭酸ガス固定に使おうというアイディアをバックアップする実例で嬉しくなる。

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八重桜と坊主になった桜の株

この桜畑の西にある頭高山には行かず、丘陵の東のはずれにある振生湖にむけ丘陵の峰伝いに雑木林の中を行く。芽吹いたばかりの雑木林は心地よい。

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雑木林

地図では天之妙見宮で道は消えているが、細いケモノ道が栃窪に通じていた。天之妙見宮の社屋は焼失したのか無い。栃窪神社には寄らずに真洒寺に向かう。秦野盆地のコイノボリが見える畑で昼食をとる。

途中、ジネンジョ栽培業者が盛んに1年生のジネンジョの長さを切りそろえ、病変部を切り落とす作業をしていた。実から育て、一旦掘り出して、病変部を除去しないと全滅するのだそうである。長さをそろえるのは深堀しないで済むようにとのこと。最終製品価格はキロ2,500円とのことでこれだけの手間をかける甲斐があるという。

牧草地の中を歩いてゆくと、やがて振生湖入り口の着く。気持ちのいい雑木林の中、谷を下ればそこに振生湖が静かに横たわっていた。ヘラブナ釣りのマニアが大勢釣りを楽しんでいる。釣れても持ち帰り禁止のようだ。タッチした後、放流している。1923年の関東大震災の際、山崩れで谷川が埋まり、この湖ができたという。休憩をとった後、湖を一周して振生湖入り口にもどる。 震生湖の北側には先に一歩前の会で訪づれた花木栽培業者のグリーンハウスがあった。ここから秦野駅に向けて坂を下る。丘の中腹からの見晴らしもすばらしい。

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生湖

立派な白笹稲荷を過ぎて、午後4時、秦野駅にたどり着く。6時間18,000歩の散策であった。

藤沢のアル・プリモで夕食。(Restaurant Serial No.206)

April 20, 2003

Rev. February 2, 2006


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