2005年4月22日、第3回目の訓練登山は最近町内会長を引退して時間に余裕のできたマーさんも参加して行われた。目的地は雪のため、断念した丹沢の不
老山(928m)とした。不老山は丹沢湖から流れ出す河内川の西側にあり、東の大野山と並んで、丹沢湖出口を固める両横綱とい
う感じである。総距離11.13km、累積登り1,032m、累積下り921m。
新松田駅に集合した一行はバスででかけた。山市場部落の次のバス亭棚沢キャンプ場前で下車する。つり橋を渡るとそこにはのどかな春の茶畑があった。こころ なぐむ所だ。
芽吹き真っ最中のコナラの雑木林を登る。急斜面のために植林もされておらず、木の間をもれる日の光が心地よい。さかんにアオゲラ、メジロ、 かごけ鳥のソウシチョウのさえずりが聞こえ、路傍には 紫色のキランソウ、ジロボウエンゴサク、スミレ、ヘビのかまくびのようなテナンショウ、白い花をつけるイチゲが咲いていた。ミヤマシキミという常緑低木が 花をつけていた。
キランソウ |
ジロボウエンゴサク |
ウラシマソウ |
ミヤマシキミ |
ブナに似て非なる巨木はイヌシデだという。 高度が上がると斜度も減じてくる。そうすると植林が可能と見えて杉林になる。林床には草も生えていないが、シカが1頭、眼前を横切る。
2時間半登ってようやく番ヶ平に付着く。ここまで世附(よづく)峠から林道が付けられている。未舗装だ。一 般車は立ち入れない。ハラが減ったのでここで昼食とする。北西に目を転ずると東海道自然歩道のルートとなっている高指山(たかすやま1,174m)から菰釣山(こもつるやま1,379m)に連なる 丹沢山塊の西北の縁を形成する山並みの向こうに石割山(1,413m)と御正体山(みしょうたいさん1,682m) がチョット頭を出しているのが見える。
高指山から菰釣山に連なる東海道自然歩道の向こうに石割山と御正体山(番ヶ平から)
番ヶ平から東側を振り返ると大野山(723m)が眼前に見えた。左遠方は高松山(801m)らしい。
大野山とその左遠方に高松山(番ヶ平から)
ゆるやかな尾根をしばらくあるく。箱根山は横に長く見える。明神ヶ岳、神山、金時山が並んでみ える。駒ケ岳は神山の影になっている。前方に不老山と山頂に至る防火帯、富士山が見え隠れする。 御殿場、そして越前山も見える。やがて 不老山頂上に着くが、植林のため展望は利かない。
山頂にはサンショウバラの潅木が芽をだしたところだった。残念ながら花はまだない。少し西に移動して西峰に至ると木を伐採して あって富士山方向が見える。ここで小休止。富士山の右手前に三国山(1,343m)、そしてその右に鉄砲木の頭が見える。この間の鞍部が三国峠だ。丁度その三国峠手前に湯船 山(1,41m)が見える。
富士山、三国山、鉄砲木の頭、湯船山(西峰から)
西峰から金時神社に下る道を分けて世附峠 に向かって下る。新しく植林したところはシカよけの柵があるがもう充分成長したのでこわれかかった柵は部分撤去してある。それでも林床には柵の有無で明確 な差が生まれている。シカの立ち入れるところの林床はすっきりしている。世附峠まで下ると ここから湯船山経由明神峠まで縦走可能という。世附峠から南側へ金時沢を下り、湯船入り口に至るルートもあるという。
われわれは世附峠から北斜面を世附川まで下る。 途中の沢はかなり金をかけて崩落防止の工事をおこない、広葉樹を植林してあった。好ましい傾向だ。食害防止にプラスティックの鞘をしてある。世附川にかか るつり橋を 一人づつ用心して渡った。世附川沿いにはヤマブキの黄色の花が真っ盛りだ。
ヤマブキ
七重八重 花は咲けども 山吹の みのひとつだに なきぞかなしき
浅瀬ゲートまで砂利道の林道を歩く。一般車が入れないところだ。世附キャンプセンターのシダレサクラは見事だった。ここから丹沢湖南岸を三保ダムに向かっ てひたすらあるく。山々を彩るヤマザクラ、芽吹きが秋の紅葉のように美しかった。
途中、山の斜面の土留めの水抜きから勢い欲流れ出ている地下水を汲んでいる乗用車2台を見つけた。1ヶ月分の飲料と料理用の水を汲むという人もいた。我々 もペットボトルいっぱいに汲んで持ち帰り茶をたててみたが、特段うまいとも思わなかった。
三保ダムはかって下から見上げたことがあるが、今回は上から下をみる。地形を巧く利用したロックフィルダムだ。河内川が蛇行する向こうに大野山のたおやか な山形がみえる。
大野山、右が不老山のすそ(三保ダムから)
丹沢湖バス亭からバスで山北町に移動し、ここの健康センターで汗を流す。400円でご機嫌になる。JR御殿場線で松田に移動しここで生ビールで反省会。
スケジュールとパーフォーマンス
場所 | 予定時刻 | 実時刻 | 備考 | 歩数 |
新松田駅改札口 |
8:10発 | 8:00発 | バス |
- |
柵沢キャンプ場 |
9:00発 | 9:00発 | 0 | |
番ヶ平 |
- |
11:30着 | 5,080 | |
不老山頂上 | 12:20着 | 12:20着 | 928m | 6,900 |
不老山頂上西峰 |
- |
13:00着 |
- |
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世附峠(よづく) | 13:20発 | 13:40着 | 745m | 9,724 |
浅瀬ゲート | 14:50発 |
- |
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浅瀬入口バス亭 | 16:20着 | 16:15 |
- |
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丹沢湖バス亭 |
- |
バス | 21,220 |
用意した飲料水900ml全て消費
April 26, 2005
Rev. November 16, 2017