茂来山(もらいさん)

Wakwak山歩会は 2011年5月24日から1泊2日の予定で佐久平でひときわ目立つ茂来山(1,717m)に登った。ピラミダルな美しい山容で、千曲川をはさんで八ヶ岳と 向きあっている。 短時間に、樹林の深みと、山頂の大展望を満喫できる名峰として親しまれている。登山道は二本あるが、霧久保沢から入り、槙沢へ下るコースとした。


第一日

小田急開成駅前10:00集合。マーの車で雨の中出発。河口湖で雨は上がる。 河口湖を渡ってからは新しくできたトンネルの多いバイパスを通る。時間短縮で助かる。双葉SAで昼食。須玉ICから北上。

2006年11月、飯盛山登山のとき訪れた平沢峠に立ち寄る。 ちょうど新緑と残雪のコントラストの大きな風景を愛でることができた。5年前の秋の風景と対比できる写真を撮影できた。

平沢峠より八ヶ岳を望む

平沢峠より八ヶ岳を望む 撮影2006年11月8日

次ぎは松原湖に立ち寄る。小さな池といってもよい水溜りだ。観光地としてはうら寂れている。遠くに見える山が茂来山であ る。

松原湖 中央に見えるのが茂来山

松原湖から麦草峠に向かい少し登ったところにある高原美術館に向かう。2年前の9月に撮影した八ヶ岳の全景の撮影ポイン トと同じところで撮影。

高原美術館付近から見る八ヶ岳

高原美術館付近から見る八ヶ岳  撮影 by Yoko Greenwood 2009/9

佐久町役場前で右折して武州街道に入り十石峠に向かう。やがて右側に茂来山の端正な姿が見える。

茂来山

下山時の駐車場となる槙沢登山口駐車場を確認後、前泊の佐久穂町営保養センター 臼石荘 (Hotel Serial No.496)に到着。臼石荘は古谷(こや)ダムの直下にあって、洪水調節、不特定利水を目的とし た治水ダムである。重力式で圧迫感がある。


第二日

朝7:00マーの車で出発。採石場、タタラ遺跡脇を通過して霧久保沢駐車場(貯木場跡)着。十石峠にバードウォッチング に出かけるマーと分かれる。しばらく林道を歩いて登山口9:00出発。広い霧久保沢を登る。樹齢250年のトチノキコブ太郎、大王トチノキを通過。 鳥の美声を聞く。花も多い。10:50茂来山着。山頂は岩場で眺望は360度、すこぶる良い。

山頂にて

北方の浅間山はこの高度から見ると三重火山であることがはっきりと分かる。手前の板石山の山頂部は砕石場のように見え る。山頂が平に削り取られている。標高1229mで,頂上付近には鮮新世から第四紀初頭の形成とされる安山岩溶岩が分布し、その一部に著しい板状節理が発 達しているという。佐久地方の鉄平石は地元では明治頃から使われていたものの、大々的に採掘されるようになったのは大正8年頃からだと言う。これも鉄道の 敷設が契機となったもので、大正後期以降、「佐久鉄平石」として東京方面へ多量に出荷されるようになった。その後,建材用に採掘・出荷されているものの, 需要は減少しており,最盛期には5以上の業者が採掘していたが,現在では2社のみという。

東には荒船山が はっきりと見えた。

北に浅間山 板石山の山頂は鉄平石の砕石場

東に荒船山

南に天狗山、遠方左に金峰山と瑞牆山、遠方右に横尾山

西に八ヶ岳

南に御座山が 見えたと思って撮影したが、実はそれは天狗山であった。御座山は更に左手の樹木の陰に隠れていたらしい。 茂来山から北は碓氷峠、南は甲府盆地と丹沢、西は千曲川、東は秩父に至る山地は関東山地と呼ばれ、古い地層だ。山は低く、侵食が進んで沢山の凸凹が連な る。そしてその上の比較的傾斜のすくないところには山岳集落があり、斜面は開墾されて農地となっているのが見える。

昼食をとっていると地元佐久在住の老夫婦がやってきて、湯を沸かし、ラーメンを作って優雅に時を過ごしていた。11:30発。大栗の木までは狭い尾根を急 降下。気持ちのよい林の中をくだり、槙沢登山口13:10着。ここでマーさんと合流。マーさんは十石峠まで車でゆき展望台に上って上野村を遠望したとい う。上野村への道は狭く、下るのを敬遠。とってかえして古谷ダムを巡る古谷渓谷散策コースを歩いたという。 鳥はあまりみかけなかったという。

本日のルート全長7.34km、累積登り577m、累積下り878m。

韮崎IC近くで一風呂浴びて帰る。

May 26, 2011

Rev. November 25, 2017


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